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微笑みを忘れた天使たちに捧ぐ。10

「ふーん……。なんとなく分かった。……気がする。だけどインターハイくらい、ご主人さまに譲りなさいよね、ニャンコちゃん」


「だーめ!! それとこれとは話がべつ! 優勝候補のおらたち、岩木高校から勝ち取ってみせるだよ。ねぇねぇ、おらにも貸して」


「ん、いいけどちょっと待って。麻衣のスキル、ずるくない!?」


 『スキルタイプ……常時。【天空の瞳】知的生命体の一体が対象。この戦士が相手をロックすると、相手の考えを読む事ができる』って記載が。……やっぱりそんな力持ってたのか。



「んー、けども、それも体力消耗するんだべ。だいたいそれ、できる事なら使いたくねぇスキルなんだべよ」


「あっ、そっか。……そうだよね」



 麻衣に友達が少ないのは昔から知ってた。こんなに明るくて本当はいい子なのに、なんで友達が少ないのか……それが謎だったのよね。だけど、今分かった。このスキルを使ったからこそ相手の深層心理が見えて、結局上辺だけの付き合いになっちゃったんだろう。


 大丈夫だよ、麻衣。私、裏表ない性格って自負してるから。


 麻衣にリミッターを貸すと、また嬉しそうな顔して私を見てる。だけど、次第に顔が強張っていった。恐怖に慄いているみたい。



「ど、どうしたの? 私の後ろにEsでもいる?」


「ち、違ぇだ。かなみんのスキル、とんでもねぇ物だべ。『一気通貫』なんておら、実際に見るの初めてだべよ……」


「え? どんなの?」


「『スキルタイプ……行動完了型。【一気通貫】通常攻撃限定。この戦士が攻撃する度に発生する。《この戦士の攻撃力》に耐えられず、散った相手の次の相手、さらにはその次の相手に、攻撃力が強ければ強いほどスピリチュアルポイント、または体力ポイントを貫通して相手軍勢を無力化する』……レア中のレア。おらが知る限りじゃ、最強のスキルだべさ」


「え? 意味が分かんない。どういう事?」


「要するに、極龍旗で例えると上手くハマれば敵の次鋒、中堅、副将、大将と戦わずして、体力ポイントを根こそぎ削って勝利できるって意味」


「それ、本当に強いの? そもそも特殊能力とスキルの違いってなに?」


「強いっていうか、デメリットが無ぇだ。あるとしたら、かなみんの基礎体力くらい? スタミナなさすぎ」


「わ、悪かったわねっ」


「んー、特殊能力は文字通り特殊な力だべな。成長する事もあるし、退化する事もあるし。おらみたいに突然開花する事だってあるんだべよ? スキルは、育っていく過程で身につけた努力の結晶だべさ」


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