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十八話
「お前は一度も俺に助けを求めなかったし、運命を呪わなかった。
そんなにも美しい魂を持っているのに、あの魔術狂いの鳩どもは誰も気づかぬ……。
そのまま死なせるのが惜しくなった」
「わたし、は……」
「お前だって、我らでしか解毒できぬ猛毒しか与えない国など、もうよいだろう。
お前、蛇は嫌いか? しかしたとえお前が俺を愛せなくとも構わぬ」
ゲブは日和が地下牢に囚われ、精神的にも肉体的にも苦しめ続けられてきた病の原因についてあっさりと口にしたが、敢えて聞かなかったことにした。これ以上、自分と姉を強制的に召喚したこの国を嫌いになりたくないのだ。ゲブと出逢えたこの場所を、もう憎みたくない。
「へ、蛇って……やっぱりあなた蛇になれるの? この国の人は鳩になれるとかって話聞いたけど……。」
「ヒヨリ」




