↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/72

第49話「課題への挑戦と揺れる心」

 氷室紗季から課された試練――

「短期間で、自分の言葉で作った歌を完成させ、披露すること」


 その言葉が、美玲の頭から離れなかった。


     ***


 翌日、放課後の図書室。


 美玲はノートを開き、ペンを握ったまま止まっていた。

 ページには、いくつかの言葉が書かれている。だけど――


「……やっぱり、違う気がする」


 ポツリと漏らした声に、隣で陽斗が顔を上げる。


「前に、自分で作詞したときはスラスラ書けてたのに……。

 なんで今回は、こんなに手が止まるんだろう」


 陽斗は静かに聞いていた。


「前は、“楽しく作ろう”って思えた。でも今は……“ちゃんとプロとして認められるものを作らなきゃ”って、そればっかりで……」


 美玲は苦しそうにノートを閉じた。


「氷室さんの言葉が、ずっと頭の中にあって……失敗できないって思うほど、怖くなるの」


 陽斗は言葉を探しながら、ゆっくりと答えた。


「プレッシャーがあるのは当然だよ。でも、美玲さんが伝えたいことって、もっとシンプルなんじゃないかな」


「……シンプル、かぁ」


 美玲は微笑んだが、その目はまだ迷いを抱えていた。


     ***


 その夜、グループチャットでは仲間たちが励ましの言葉を送っていた。


《ルカ:難しく考えすぎてない? 前みたいに、思ったことを素直に書いてみて》

《梓:“誰に届けたいか”を考えたら、言葉が出てくるかも》

《神谷:お前ならできる。背負いすぎるなよ》


 美玲はスマホを見つめ、そっと呟いた。


「……ありがとう。でも、今回は“あの時”とは違うから」


 今回は、遊びじゃない。

 本当にプロとして認められるかどうかの、勝負だった。


     ***


 数日後。


 ノートには、まだまとまった歌詞は完成していなかった。


 陽斗も、何か役に立てないかと試行錯誤していたが、

「どう見せるか」ばかり考えてしまい、根本的な答えに辿り着けずにいた。


(俺が支えるって言ったのに……肝心な時に何もできないなんて)


     ***


 放課後の帰り道。


 二人の間には、重苦しい沈黙が流れていた。


「……ごめんね、陽斗くん。私、期待に応えられてないよね」


「そんなこと――」


「分かってるよ。でも……怖いんだ。

 このまま何も書けなかったら、私……もうステージに立てないかもしれないって」


 陽斗は立ち止まり、ゆっくりと美玲を見つめた。


「美玲さん。俺、プロデューサー失格だよな」


「え……?」


「でも、一緒に考えたい。“どう見せるか”じゃなくて、“何を伝えたいか”を」


 美玲は俯き、震える声で呟いた。


「……私、本当にこの世界で戦えるのかな……」


 その不安は、まだ答えのないまま、夜の街に溶けていった。


―――第49話・完―――


こんにちは、結城美玲です。


……なんだか、今回はちょっと弱音ばかり吐いちゃってるかも。

でも、本当に“プロとして認められる歌を作る”って、こんなに怖いことなんだって、改めて思い知らされました。


前に陽斗くんと一緒に曲を作ったときは、もっと自由で、楽しくて――。

だけど今は、うまく言葉が出てこなくて、悔しいし、不安でいっぱいです。


それでも、立ち止まってるわけにはいかないから……。

次は少しでも前に進めるように頑張ります。


もし、私たちの物語を応援してくれるなら――

コメントや評価で、背中を押してもらえたら嬉しいです。

あなたの声が、きっと私の“言葉”を見つける力になるから。


これからも、よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。