エピソード4.
物陰から出て来たのは10歳前後の子供だった…事情を聞くと隠し部屋の奥にまだ数人居るようなので探して子供達を掌握すると7人の10歳前後の子供達が監禁されていた、しかも隠し部屋に置いてあったパソコンのデータを探ると子供達を奴隷として売買したであろう帳簿のデータを発見した。
優希はパソコンを操作している撫子にデータをUSBメモリに移すよう指示した後、司令官に指示を仰いだ。
司令官の指示によって子供達は別働隊の隊員達に任せ、ターゲット2人をヘリで連れ帰るよう指示され新宿に移送した。
新宿に着いた優希達はターゲットを司令直属の隊員に引渡した後、撫子以外の4人には帰宅を命じて撫子とビルの屋上に残った…
ビルの屋上から夜景を眺めながら撫子に愚痴を吐く優希…
「撫子…美しき我が国はこれからどうなるのだろうか…」
優希の言葉に撫子は沈黙していた。
「撫子は知っているだろ?…俺の体のこと………」
「この体を使えば我が国に蔓延る害虫共を1人残らず殲滅できる…それなのに何故、司令は許可を出さない?!」
暫くして撫子が言葉を発した。
「優希…分かってると思うけど、私達は世間に知られてはならない違法な存在なのよ?」
「確かに貴方が全力を出せば日本を狙う敵を殲滅できるでしょうね…でも、それこそ国民の平和と秩序を乱しかねない事だって分かるでしょう?」
「貴方はまだ15歳の子供…あと数年は様子を見ましょう?」
撫子の言葉に優希は納得したのか、2人でツーリングしながら家に帰った。
それから学校生活をしながら任務を続けて約4年…今は高校を卒業し東大生として身を潜め、特務業務に励んでいる。
19歳になった優希はポケベルで司令から呼び出され公衆電話を通じて大学の夏休み期間を使用した長期作戦を命じられた………