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想いを繋ぐ僕と君の思い出と心の触れ合い!

作者: 七瀬






・・・僕はある日、車に轢かれそうになった!

凄い勢いで僕に突っ込んできた大型トラックがそのまま横転。

でも僕は無傷で無事らしい。

僕はそのまま愛する彼女の元へ帰った。



僕が家に帰ると? 彼女は僕の為に晩ご飯の準備をしてくれていた。

どうやら美味しそうな匂いからして、今日は僕の大好きなカレーらしい。

でもその横でハンバーグも作ってくれていた。

きっとハンバーグカレーなのだろう。

僕は彼女が夕ご飯の準備をしている間に、お風呂に入ることにした。

ゆっくり湯船につかり、ジャーと湯舟からお湯が溢れて排水溝に渦を巻き

お風呂のお湯が流れていく。

僕がお風呂から上がると? 当たり前のように彼女がパジャマを用意して

くれていた。

なんでも気が利く彼女に僕はゾッコン!

僕は彼女が用意してくれていたパジャマに着替えて彼女と晩ごはんを

一緒に食べる。




『今日の晩ご飯は、ハンバーグカレーなんだね! 僕の好きなモノだ!

君はなんでも僕の好きなモノを知っているんだね。』

『美味しい!』

『うん、美味しいね。』

『今日のハンバーグは、よく焼けてるわ。』

『僕も肉はよく焼いてほしい派だよ。』

『上手に焼けてるたみたい!』

『うん、美味しいよ。』

『ハンバーグカレー好きだったもんね!』

『“知ってるんだ? やっぱり君は僕の彼女だよ。”』

『本当に美味しいわ、』

『・・・うん? なんで泣いてるの? 何かあった?』

『・・・本当に美味しいわ、』

『うん、』




・・・いつも泣かない彼女が今日は泣いていた。

なんで泣いてるのか僕が彼女に聞いても、何も答えてくれなかった。

たぶん、“今日のハンバーグカレーが美味しく出来ていたから、感動して

泣いたんだろうな。”

たまにそういう時があっても僕はいいと思う。






 *




その後も僕と彼女は仲良く楽しい日々を過ごしていた。

ただ僕が気になったのは? “たまに彼女が一人で泣いている事。”

僕にはなんで彼女が泣いているのか分からなかった。

僕にも言えない事なんだと思っていたし、いつか彼女から僕に話したく

なったらいつでも僕はちゃんと聞く気でいた。



でも? “気づいたんだ!”

彼女が一人で何処かへ行っている所を見つけて僕も着いていくと?

彼女は、“1人お墓に来ていた。”

彼女の立ってるお墓の名前が、“僕の名前だった事に......。”

彼女は泣いていた。

いつも一人で泣いていたのも、僕の事を考えて泣いていたんだと

今僕は知った。




そうだ! あの時、僕は、、、?

大型トラックに轢かれて死んでいたんだ!

痛みがなかったのは、僕が体から魂が外れていたから。

でも? 何故、僕は僕が死んでいた事にずっと気づかなかったのだろう?

それは、“彼女のせいだった!”

彼女は僕が死んだ後も、僕が生きていた時と同じように生活をしてい

たからだ。

何にも変わらない生活に、僕もまさか僕が死んでいるとは思っても

いなかった。

いつも笑顔で僕の顔を彼女が見て、笑ってくれていたから。

違和感も感じなかった。

でも? “全部、違ったんだ!”

【僕は既に死んでいる】

彼女の目には、どの僕も映っていなかった!

きっと生きていた僕の記憶や思い出を辿って感じていただけ。

通りで彼女に話しかけても返事がなかったのはこういう事だったのか。







“ただ僕は僕が死んだ事に気づいてしまったから、、、? 

僕は天国に行かないといけない!”

もうこんなに近くで君を見続ける事はできないんだ!

サヨウナラ、その言葉さえ彼女には伝わらないのか?

悲しいけど、“愛している、サヨウナラ! いつかまた君に会えるまで。”

僕はこうして彼女の前から消えたんだよ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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