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痰カスと言う名のエッセイ

【痰カス】お前が書いてみろよって、それを言っちゃおしまいよ

 『ほならね理論』、というモノがあります。



 これはどういうモノかというと、クリエイターが自分の制作物を批判され、「じゃあお前がやってみろよ!」とキレる事です。



 金を貰っても『ほならね』するプロもいるくらいですから、素人が多い界隈では更によく見られます。



 具体例を語ると途切れる暇がないので割愛しますが。まぁ、知りたければ素人クリエイターのツイッターでも見ればいいんじゃないでしょうか。



 今回に限っては、いつものように結論から述べてしまうととても冷たく聞こえそうなので、先に素人作家として見解を示そうと思います。



 ……まぁ、キツイですよね。



 「つまらない」と言われたから、それを素直に受け入れて次から頑張る。だなんて言葉は、いわゆる強者の理論なんだと思います。受け入れられない弱者には、あまり真似できません。



 きっと、そういう批判が来たら大抵の人は。



 「コメントありがとうございます!意見ありがとうございます!頑張ります!」



 みたいな感じで返すのでしょうが。ほとんどの人は心の中で「マジかよぉ……」と凹んでいるハズです。



 しかも、結構落ち込みます。



 時間をかけて練ったアイデアや、読まれるための文章なんかを自分なりに研究しても、基本的には全く反応がないですし。割り切って活動していても、人間ですからやっぱり悲しいのです。



 更に、ランキングを見て「こいつにはいっぱい反応があるのになぁ」と。「一体、どこが違うんだろうなぁ」と。



 答えを出しても意味のない思考に陥って、自分で自分を貶めるような事もします。やらない方がいいと分かっていても、ついついやってしまうのが性なのです。



 そんな中、ようやくコメントやリプをもらったと思ったら「つまらん」と言われるワケですから、そりゃ凹むに決まってます。



 それを見て、「余計なお世話だバカヤロウ』と。怒りの感情が沸々と湧いてきて、遂に爆発してしまうのは分かります。「こんなに頑張ってるんだから、つまんないならせめて他のヤツらみたいにスルーしろよ」と。



 そう思ってしまう気持ちも分かります。



 分かりますよ。



 でも、作る側がそれを言っちゃおしまいなんですよ。



 親に「産んでくれなんて頼んでねぇ」と言う子供のように。子供に「お前みたいなゴミが産まれてくるとは思わなかった」と返す親のように。



 もう、それを言ったらおしまい的な言葉が『ほならね理論』なワケです。



 そもそも、披露するということは批判される事と同義であります。



 基本的に人は、特に日本人は面と向かうと優しい人が多いですから、他人のつまらなさやウザさを許容して「そういうこともあるよね」と好意的な解釈をしてくれます。



 しかし、モノとなれば話は別です。クリエイター自体が好きでもなければ情も湧かないワケですから、忌憚のない意見を述べられてしまうのです。



 おまけに、比較対象は成功者の作品です。



 冒険は『ワンピース』と比べられますし、ロボットは『ガンダム』と比べられますし、異世界は『千と千尋の神隠し』と比べれられるのです。



 ネットに晒すということは、そういうことなんです。そこのところを、しっかり理解しておきましょう。



 こういう例をあげると、意見とは関係のないところで「不適切な例えでは?」と揚げ足を取ってくる人もいるので先に断っておきますが、例えは別になんでもいいです。



 なろうらしく、『リゼロ』や『オバロ』や『このすば』にでも変換しておいてください。好きな作品と無意識に比較するから、「あいつらは俺に有意義な時間をくれた!」と思うから、他の作品に文句が出るのです。



 閑話休題。



 人は、好きな理由よりも嫌いな理由の方が多く語れてしまう生き物です。叩くことで、自分が正義だと勘違いしてしまう悲しい生き物です。



 それを見て笑うのが人間です。だからこの世界は地獄であり、本物の地獄でも常に笑いが絶えないのだとシェイクスピアおじさんも言ってました。



 そして、つまらないモノは悪なのです。



 なろうではお金を払う必要はありませんが、少なくとも時間は消費しています。スマホの充電を消費するでしょうし、見たくもない広告だって見せられてるんです。



 そういうリソースは、確かに割いているワケです。



 大袈裟に言えば、残りの命を使ってわざわざ読んでいるというワケです。そりゃ、命を無駄遣いさせてくるヤツは悪者に決まってます。



 だったら、批判くらい出ますよ。当たり前じゃないですか。



 しかし、「じゃあクリエイター側は黙ってサンドバッグになれってのか?」と思うかもしれませんが、別にそうではありません。



 こっちは、産んだ子供をバカにされてるワケですから、別にキレたっていいです。いや、実際にいいかどうかは知りませんが、少なくとも俺はいいと思ってます。



 ただ、「じゃあお前も子供を産んでみろ!」というのは違うでしょ?って話です。だって、そいつの子供がゴミな事と、ゴミを批判する人間に子供がいないことはまったく関係ないですし。



 こっそり教えてあげますが、もしもそいつが天才だったらヤバいですよ。とんでもないベイビーが生まれてきちゃいます。



 ……おや、最初の例えに戻ってきましたね。



 ここで、相手もクリエイターなら「お前んところのガキも大概ゴミだぞ」と言い返していいでしょう。もしかすると、ファンネルやパワーバランスの差でこっちが圧殺されるかもしれませんが、少なくともバトルにはなってます。



 例えボロッカスに負けても、戦ってはいるのです。



 しかし、問題は相手に批判する材料がない場合です。相手は物語を書いてくれないのですから、こっちには攻撃する手段がありません。困りました。



 ……はい、そういうことです。



 ならば、材料が無いことを批判するしかない。相手が戦わないこと、それ自体を批判するしかないのです。戦ってる方が偉いと、それこそなんの根拠もないセリフを吐くしかないのです。



 これが、『ほならね理論』の真実です。



 みっともないですね。プロレスラーが観客のヤジに本気でキレて「リングにあがれ」と言ってたら、「お前マジか?」となるんじゃないでしょうか。



 おまけに、プロレスラー側がそれで観客をボッコボコにしても、「そりゃ、相手は素人だし」となります。普段から文章を書いている側が、勝てて当たり前の戦いを挑んでることになるのです。



 そういうのは、パーティを追放されたり、婚約破棄された時だけにしときましょうよ。



 つまり、ほならね理論には何のメリットもないのです。



 あぁ、大変です。こうなってくると、批判する側が無敵過ぎてヤバいです。もう、黙って受け入れて、シクシクと一人寂しく泣くしかないと思ってしまいます。



 しかし、それでもやっぱり溜飲が下がらない。何とかしてギャフンと言わせたい。そんな気持ちも、分かります。戦って負けるならまだしも、サンドバッグにはなりたくないですよね。



 ならば、発想を逆転させましょう。



 「相手に材料がない」ではなく、「批判してきた文章」が作品だとあなたが定義するのです。そして、その作品から相手を推察し迎撃するのです。



 なんだか、能力バトルみたいになってきました。



 しかして、世の中には『考察本』や『批評論文』が商品として売られています。これらは、いわゆる二次創作に当たります。三島由紀夫というホモのおじさんも、よく書いていた由緒ある代物です。



 風向きが変わってきました。



 つまり、批判した人間は、あなたの作品に感銘を受けて二次創作をしていたのです。あなたが必死で書いた作品に、付加価値をつけてくれていたのです。



 コペルニクス君もビックリな、批判の新たな真実です。すげぇですね。



 これで、あなたが『ほならね理論』を振りかざす理由もなくなりました。舞台は整えたので、あとは煮るなり焼くなり好きにしてください。



 もう、怯える必要はないのです。これからは、思う存分同じ立場で批判側とバトルしてくださいね。



 まぁ、俺はそういうのが嫌なので、自分の作品のポイントや、トップページのランキングは見ませんし、返しづらいコメントもスルーしてます。いい方に傾くのも、それはそれで後に響くのです。



 というか、無意味なバトルをしてる暇があれば、つまんなくても新しいのを書いたほうがいいんじゃないの?と、そんな風に思う次第であります。

ここは痰カスを吐き捨てるツボの中です。何かあれば、思う存分吐き出してください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] スルーでいい。その通りかと。
[一言] 面白くないと思った時点でその作品を見切って 次の作品を探せばいいだけなのでは? 膨大な時間を使って批判を作ってそれを伝えることは なろうにおいては誰も頼んでませんよ 辛辣な批判をぶつけない…
[一言] 批判を名乗るクソを垂れ流してくるクソはスルーしたほうが建設的というのはそれはそうなんですが。 「主人公最強はクソ!」「ハーレムはクソ!」みたいな自己紹介でしかない自称批判野郎には「俺は俺が…
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