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Life will...  作者: 野村 夜長
第2部 2030´年
14/15

改変された世界と

気がつくとそこは大学だった。



「トッキー先輩、準備できましたか?」


この声は、黒田?

前の世界とは少し見た目が変わっているが概ね同じだ。


「おい、時田!何をボーッとしているんだ。早く行くぞ。」


おお、花さんまでいるのか。

花さんは相変わらず花さんだな。


しかし、どこに行くのだろうか。

椅子に座っている自分の足元には大きなリュックが置いてありどこか遠出でもするのだろうか。


「黒田、車回してくるから準備出来たら時田と一緒に表に来てくれ。」


「了解っす。」


花さんは外に出ていった。


「ほら、トッキー先輩も準備が出来てるなら行きますよ。」

黒田は戸締まりをしながら急かしてくる。


「ああ、今行くよ。」

重たい腰をあげる。


「ところで黒田よ。」


「はい、何ですか?」


「俺らはこれからどこに行くんだっけか?」

気まずそうな顔をしながら黒田の顔を除きこむと案の定、大丈夫かこいつ?みたいな顔をしている。


「大丈夫ですか、先輩?」

ああ、声に出して言われてしまった。


「先輩がこの大学でヤバいもん作ったせいで狙われてるから北関東の方に逃げるんでしょう。」


おっと、新情報が出てきすぎてついていけないぞ。

てか、過去の改変があるならその記憶も更新されるようにしてくれよ!

ラノベの言語翻訳機能をつけてくれない並みの不親切さだ。


すると廊下から怒りに満ちた足音が聞こえてきた。


「お前らぁぁぁぁぁぁぁ、先輩いつまで待たせんだ!!」

花先輩が激オコである。


「うわああ、花ちゃんごめんなさい。ほら、トッキー先輩早く行きますよ。」


「おおう。」

これ以上は、この世界について聞けそうになかった。




ーーーーー


「車の運転は交代で頼むぞ。」


花さんは、慣れた手つきで運転しながら後部座席の俺に話しかける。


「はい、大丈夫です。」


「先は長いんだから寝てていいぞ。」


「ありがとうございます。では御言葉にあまえて。」


眠りにつこうとしたとき、今まで気づかなかったが午前5時だった。

どうりで眠いわけだ。



ーーーー


眠りにつくと、恐らくこの世界での事を断片的な夢を見た。


そこには、黒い雨が降っていた。


「お前のせいだ…お前のせいで、この街は…」


目の前の高校の制服を着た女の子が俺に向かった憎悪の悲しみが入り交じった感情をぶつけてくる。

雨での音で上手く聞き取ることができない。


「お前を必ず殺してやる!!」

そういうと手に持っていた日本刀を抜き斬りかかってくる。


俺はなすすべなく逃げる。

逃げながら切りつけられ血を流す。


気がつくと大学に逃げ延びていた。


「…ぱい、先輩!トッキー先輩!!」


突然、自分を呼ぶ声で目を覚ました。


「トッキー先輩うなされてましたけど大丈夫ですか?」


気持ち悪い汗が首を流れていた。


「ああ、昔?の夢を見ていた。」

助手席の黒田は心配そうな顔をしていたが大丈夫と言ってきかせた。


汗を拭った左手腕には以前の世界にはなかった刀の傷があった。



「この世界の俺は何をしたんだ…」


先行きがとても不安だ。

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