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前編

 君に会いたい。ただそれだけが私の空虚な心に浮かんだ思い……。広々とした自室のカーテンを押しのけ窓を開け、太陽からの贈り物を一身に浴びた。


 その瞬間、記憶の倉庫から断片的になりつつある思い出を拾い上げる。手ですくいあげても隙間から垂れ落ちていく……。


 胸を猫の爪でひっかかれた痛みを覚える。


 ただ、話ながらひなたぼっこする記憶。そんな些細なインシデントが私には重く重く感じるの。


 その時間が永遠に続けばと無性に思った。


 私は手首からシュシュを抜き髪をポニーテールに結ぶ。


 君が「かわいい」と言ってくれた髪型。分かってた? 会うときはいつもそれは同じだったことに……。


 私は悪役令嬢。断罪されるだけの存在。でも、君はその呪いから私を守ってくれた。


 罪を全てその身に受けて。私の頬を生暖かいものが流れ落ちた気がした。


 私は地味なドレスに着替えてお墓参りに向かう。もちろん君の。


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