廃墟の町
それは、前々作品〈音〉に出てくる家で、怪奇現象が まだ「気のせい」で済んでいた時に7つ下の弟と怪談話になり聞いた話です。
その頃、弟は免許を取り仕事を始めた傍ら走り屋をしていました。
弟はある日、友人たちとの怪談話で
「○○市に向かう途中、□□湖方面に曲がり 小さな町を抜けると昔と呼び名は一緒で漢字だけが変わった△△町という廃虚の町があるんだ」
という話になり、友人と四人で向かったそうです。
着いたのは夜。
少し前で車を止めて、暫く歩く。
病院の建物や少し残っていた民家を見て回った四人。
「何もなかったな~」
「帰るか………」
と前に弟とA、後ろにBとCが話ながら車に向かい歩いていた。
話ながら歩いていた時………
ふと、後ろの二人に話かけようと振り向いた弟。
弟「!!?」
驚いた表情で走り出す!
それにAもつられて走った。
A「なしたのよ!」
弟「………」
無言で走る。
B「おい!なんで走るのよ」
弟「着いて来るな!」
C「んなこと言ったって、一緒に帰るべや」
と、走って追いかける。
A「おい、なんなのよ」
弟「………」
車に着き発進。
もちろん、四人乗って………
「言ってもいいのか………?」
と、暫くして口を開く弟。
友人たち「? お、おう………」
弟「………あのな、さっき俺が振り向いた時にな………」
友「………?………」
弟「………BとCの間に…、二人と手を繋ぐように小さい女の子がいた………」
友「!?」
弟「お前らが走ったら一緒に走って着いて来てた」
その小さな女の子は、車に乗る前に消えたそうです。
結局、そのまま帰って来た弟たち。
私はその話を聞いた時‥
「逃げる弟に、必死に追いかける友人たち」
が、頭に浮かび 恐怖より可笑しくて笑ってしまいました。
数ヶ月後。
私は作品〈音〉の家を出て、友人(作品・夜中のドライブで一緒の)と同居してから 夜にドライブに行くようになりました。
あちこち走らせていたある日。
弟の怪談話を思い出し、行って見ることにしました。
日中は仕事なので、行くのは夜。
車を一時間半程走らせると、小さな町の近くに△△と看板がありました。
車をゆっくりと走らせながら回りを見る。
アスファルトから砂利道に変わり、更に車が一台通れる位の畑道のような道。
民家も減り、草もボウボウに………
暫く走っていると、古い民家が見え出した。
なんとなく嫌な感じと共に、私の首の後ろがジリジリとした時………
やはり、友人も感じていた。
友人「なんかヤバくなって来た………」
私「やっぱり気のせいじゃないのね」
狭い道と暗闇という事で、すぐにUターンが出来ず車をゆっくりと走らせた。
車のライトを頼りに走り、何とかUターンの出来そうなところを見つけた。
その間に、病院のような建物がチラリと見えた。
「もしかして、弟が女の子を見た辺りだったのかな」
と、頭の片隅に思いながらも口には出さず、行きに通った小さな町に着いた。
この時には、友人の霊感も少し弱まってきていたので見えず感じる程度でした。
実は数ヶ月後に、今度は昼に行って見たことがあります。
夜に行った時程の悪寒はありませんが、嫌な感じはありました。
この町は人口が減り、町として成り立たず廃虚になったということです。
また、ナンパされた女の子が廃墟のホテルの一室に閉じ込められたこともあったそうです。
翌日、閉じ込めた男の子達が見に行くと一晩で白髪になり、精神崩壊した女の子がいたと噂で聞きました。
北海道でも心霊スポット一位・二位に入る所だそうです。
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