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夜中のドライブ

 



 北海道十勝中部のある所で、昔アイヌ同士の戦いがあったそうです。





ーーーーーーーー




 あれは、私が二十歳前半の頃………



「あの跨線橋を抜けて山と反対側の道路を南に行くと戦いの場所がある」


と知人の話があった。


地元の周りを朝までドライブを楽しみつつ、心霊スポットを回っていた友人と私。




「行くか!」


と車で走り出した。


「この辺かな~」


そこは外灯がなく暗い道‥




 私の首筋がゾクリ!とした。


すると隣の友人が………


「来た来た!!」



慌てそうになるのを必死にこらえて、その場を抜け出そうと運転に集中しようとする友人。



 しかし………


進むに連れてどんどん寒気と、四方からの視線。


私「ね、なんか、戻った方が良くない?」


友人「………戻るか」


既にかなり走っていた為、私より霊感のある友人は


「なんか………戻るのキツイから、運転代わって」



「分かった………」



不安を抱えて暗闇の中をUターンし運転する。


走っている間も視線を四方から感じながら‥


「バックミラーやサイドミラーなんか見たら………」


そう思いながらも口に出せず車を走らせた。


周りは真っ暗闇

車一台、人一人いない。


住宅もない………



そんな中を前だけを見て車を走らせる。


何分かかっているのか、どのくらい走っているのか全くわからない。



とにかく、その場から離れる。



 小さな町の灯りに少し安心する。


だが、まだ視線を感じていた為止まれず、そのまま地元にまで走らせた。


やっと視線から逃れ、ホッと安心する私たち。


恐い思いをしたので、落ち着かせる為にゆっくり車を走らせた。


どちらからともなく


「どうする?」


「このまま帰っても寝れないよね」


「じゃあ、少しドライブし直すかぁ~」




 そして、さっきとは反対側の町へ。


そこは町の高台で、ちょっとした夜景スポットだった。





 まだ


終わりではなかった………





 何度も通っているので、全く警戒心のなかった私たち。



坂を上がった途端………



ゾクゾク………!



横を見ると無数の地蔵


私「ちょっと!!」


友人「まずい!!」


私「うん(焦)、どうする?」


友人「どこでもいいから!早く曲がって!!」



焦る私………



私「ここでいい?」


友人「いいから!早く!」


ハンドルを右に切り………



更に愕然!


また無数の地蔵………



かなりパニックになった。



 そのあと住宅を抜けて、どう走らせたか定かではないが地元へ。


既に精神的に疲れ、グッタリする私たち。


街の中の明るい外灯のところで、車を停めて気持ちを落ち着かせた。



暫くしてポツリと


「帰るか‥」


「うん…」




 私の家族は霊感がありますが、私が一番弱かったのです。




友人と夜のドライブや心霊スポットに行くことで波長が合ったのか………

姿を見たり聞いたりはないけど、視線はかなり感じるようになっていました。




 後半の話の夜景スポットは幾度となく、夜中に夜景を見たり、トイレを利用していた場所でした。



そうした場所で、この時の恐怖………


今でも心に残り、夜遅くには行かなくなりました。








 ………後日談………





 友人(男)二人に戦場の事を話すと


A「俺たち霊感とかないから平気だよな~」


B「行ってみるか!」


「日にちが経ってるし、もしかして大丈夫かも」


私たちもそう思い、道案内がてら後部座席に同乗する。



ワイワイと楽しみながら車は目的地へ‥


友人「……」

私「……」


静かになった私たちに不思議に思い‥


男たち「どうした?」



友人と私「「Uターンして!」」


A「はぁ?」


友人と私「「いいから!早く!!」」


B「なしたのよ」





A「ここじゃ Uターンは出来ないぞ」


友人「どこでもいいから!」


私「早く戻って!」


それから暫くして、Uターンして道を戻った。



友人と私は町に入るまで顔を膝につけるように曲げ、ずっと真後ろからの視線に耐えた………




男たちは訳も分からず、私たちの方を気にしながらも口数少なく車を走らせた。



「やっぱりもう行かない………」


と思う友人と私でした。


.


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