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火のたま

 遠い故郷の夜空は深い藍色


 その中に光る星は輝きを増し闇を照らしてくれた。



――――――――



 私が幼少の頃、故郷の夏は暑くなかなか眠れずにいた。




そんな夜は外で生暖かい風に涼みながら、

キラキラと光る綺麗な星を見て過ごした。



 夜空を眺めていると、近所の人が言った。


 「あれ、火のたまや」


 「ほんまや、動いてるわ」


 「え!どこ、どこ?」


母の言葉に問いかける私に、近所の人と母が指をさして教えてくれる。


その方向をみると、一番星と同じくらいの大きさで、スーーーっと滑るように動いていた。





 私が目で追っていると、その光りは墓の方向へと見えなくなっていった。



 誰かのご先祖様が、帰って来たのだろうか………




.

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