ライバルとの再バトル
フェスティバルの興奮も少し落ち着き、学園では次のイベントに向けた特訓が始まった。
桜井りょうは今日も鏡の前で練習をしている。奏とのステージでの信頼は増したけれど、ライバル・神谷蓮の存在が頭の片隅でずっとちらつく。
「今日こそ、負けない…!」
りょうは小さく拳を握り、気合を入れた。見た目は可愛いけれど、内心は真剣そのものだ。
教室に入ると、蓮がすでにストレッチをしていた。視線を合わせると、蓮は挑戦的な笑みを浮かべる。
「今日の練習、手加減はしないからな」
「ええ、私(僕)も全力です!」
二人の間に、ステージ以上の緊張感が漂う。
練習が始まると、蓮は次々と難易度の高いステップを披露し、りょうも負けじと全力で応戦する。観客は目の前にはいないけれど、二人の間に生まれる空気はまるで本番ステージのようだ。
途中、りょうは少しミスをしてしまう。しかし、奏が静かに肩に手を置き、
「大丈夫、りょう。落ち着いて、リズムに乗ればいい」
その一言で、りょうは再び集中力を取り戻す。見た目の可愛さだけじゃなく、自分の実力でも輝く瞬間だ。
蓮もまた、りょうの成長を認めて微笑む。
「…お前、成長したな」
「ありがとうございます!負けません!」
ライバル心と尊敬が入り混じる、複雑で熱い関係。それが二人をさらに高めるのだった。
練習後、屋上で息を整える二人。夕焼けが校舎を赤く染める中、蓮が少し照れくさそうに言った。
「…りょう、俺、お前と競い合うのもいいけど、正直…君のこと、もっと知りたいんだ」
りょうは一瞬ドキッとする。ライバル心だけじゃなく、恋心も混ざっているのを感じた。
「そ、そうですか…?」
「うん。お前の全てを見たいっていうか…」
蓮の真剣な眼差しに、りょうの胸は熱くなる。奏への想いもあるけれど、この距離感も心を揺さぶる。
「私(僕)…今はまだ整理中ですけど、ライバルとしても、友達としても大切に思います」
りょうは精一杯の笑顔を作り、蓮もそれを受け入れる。友情も恋心も、競争心も――全てがステージでの力になっていく。
こうして、男の娘・桜井りょうと神谷蓮の再バトルは、友情と恋心を絡めた特別な練習となった。
明日もまた、新しい挑戦が二人を待っている――。




