穏やかな日常・当たり前の幸せ:みんなで『君たちはどう生きるか』を見る
夢と日常が交差するローファンタジー。
ミオラの夢から生まれた存在の魔王ミルア。
2人のやりとりから、新たな気付きが生まれます。
夢で出逢ったキャラたちと、
ほのぼのした日常を過ごしながら、
夢とイメージの世界で様々な冒険も開始!
ミオラの心の成長の物語です。
前回まで連載していた
中編:夢と異界シリーズ①~⑤の
後日譚です。
今回は冒険の中休み。
ゆっくりほのぼの回です。
ミオラ(女性)視点でまとめています。
noteにて登場キャラの
紹介ページを用意しました
イラスト付きです▼
https://note.com/mio_dream_diary/n/n50eb4f6065e8
この2ヶ月。
徹底的に夢と向き合った時間だった。
中学生の時から
夢分析はやっていたけど。
これほど濃密に
夢と向き合ったのは珍しい。
たぶん2回目。1度目は高校生の時だと思う。
今日のなろうで、
一つ目鬼のギガテク誕生の話がひと段落した。
気楽な気持ちで始めた
再分析と物語化だったのに、
正直、途中でキツすぎて、
何度も投げ出したくなった。
トラウマの再演を
文章化して投稿するって、
思った以上に消耗する。。。。
理屈では知ってたけど、
実際にやってみて、
やっぱり大変だった。
だから、、少し気分を切り替えたくて、
ゆったり過ごすことにした。
今日は日曜日♡
気兼ねなく寝坊できる。
また撮り溜めた録画リストを見ている。
ランチしながら見るつもりだからだ。
こないだの『もののけ姫』は
また撮れてない!
も~、ほんとこのDVD、
ポンコツなんだから!!
だいぶ使ったもんなって
心の中で1人ごちる。
最近はひよこのめぴるも食事時に呼んで、
ミルア・めぴる・私の3人で
録画やサブスクを
見ながら過ごす時間が増えた。
めぴるも分かりやすい作品で、
ミルアが好きなバトルものって何だろう?と、
サブスクをザッピングしてて選んだのは
『ダイの大冒険』。
私自身が漫画で読んだことがあるのと、
今、新しく連載が始まった、
ダイ大のスピンオフ
『勇者アバンと獄炎の魔王』の
復習にもなって良いかな~と思って、
アニメを1話から見始めている。
アニメ5話では
アバン先生~~!!!って
三人で泣きそうになった。
そんなことが
私の日常の一部になっているのだった。
今日もダイニングの大画面TVで見ながら、
ブランチにしよう。
DVD録画リストから撮り溜めた
映画を選ぶつもりだった。
先日はみんな揃って
『崖の上のポニョ』を見た。
だったら同じ宮崎作品で、
めぴるが喜びそうなトトロやラピュタ、
千と千尋の神隠しにしようかと思っていると、
ふと録画リストの中で、目にとまったのが、
『君たちはどう生きるか』だった。
めぴるにはちょっと難しいかな…。
と思ったけど、私が見たくて
録画を再生してみたのだった。
ミルアに
「どんな話?」
と聞かれて、
「夢の世界みたいな話。
私には夢で出会った
ミルアやめぴるたちと
同じ世界の話に思えるの。
色んなことを考えさせられる映画だよ」
「へ~、じゃあ、俺たちに
ぴったりじゃねーか!
見よう見よう!」
ということになった。
ミルアは現実世界のことには疎いが、
直感的に理解する力は抜群。
本人が圧倒的な象徴性を持って
誕生してるからなおさらだ。
「なるほどなぁ。こりゃ、すげーわ!」
と、すぐに物語の
奥深さを理解したらしく
目を輝かせた。
今日のブランチは
和風鮭クリームパスタだ。
生クリームや牛乳ではなく、
たいていありあわせで作るので、
豆乳クリームになる。
味付けは塩コショウのみ。
鮭から塩味や旨味が出るので、
それで十分なのだ。
ミルアも好きな岩塩を使った。
ほんのりと鮭の香りを漂わせて、
鮭クリームパスタができあがった。
仕上げに刻み海苔を載せて、
ダイニング・テーブルに並べる。
付け合わせやスープやお茶なども運び終え、
ミルアと並んで
ダイニングソファーに腰掛けた。
ほ、と思わずため息がもれた。
やっぱり少し
疲れが残ってるのかもしれない。
ミルアと一緒に食べ始めた。
クリームパスタの
バターのコクと鮭の風味が溶け合い、
口いっぱいにやわらかい喜びが広がった。
ミルアは隣で微笑み、
ひとりごとがこぼれるように、
こうつぶやいたのだった。
「……あ~、幸せだ」
彼の表情には、緊張は一切なく、
ただ安心しているような穏やかさがあった。
最近のミルアは
よくこの「幸せだ」を
こぼすようになった。
その表情はもはや魔王ではなくなったかのような、
人間ぽさをまとい始めていた。
最初にミルアが私の前に現れた時の
圧倒的なシャドウ要素を思いだして、
少し複雑な気分になった。
誕生したばかりのミルアは、
ダイ大で言えば、
大魔王バーンさまの真の姿と同じくらいの
圧倒的な魔王感をまとっていたからだった。
ここで気が付いた。
「あ!まだ
めぴるを呼んでなかった!
また最初から呼んでよ~
って言われちゃう!」
「早くめぴるを呼んであげろよ」
ミルアが楽しそうに笑った。
めぴるが、いつもの通り
私のおなかのあたりから
ひょこっと現れた。
私の膝の上で、
こちらをじっと見上げてるので、
「めぴる。今日もポニョと
同じ人が作ったアニメを見てるの。
一緒に見ない?」
「見る~!」
めぴるはうれしそうに答え、
すぐに私の膝の上で、
ぽよんと座った。
しばらく、めぴると
『君たちはどう生きるか』を見てると
「これはどこなの?」
TV画面から目を逸らさずに
そう聞いてきた。
真人が塔の中に入って
しばらく経ってからだった。
初めて見る不思議な世界に、
目をまん丸にしている。
「ここはね、夢やイメージの世界
みたいなところだよ。
映画の中の世界だけど、
現実ともつながっているの」
「夢の世界なの?
ふーん…じゃあ、
ぼくやミルアと同じだ。
ちょっと怖いけど、きれいなところ」
そう言ってから、
またTV画面に吸い寄せられるように
見続けている。
何気ない一言だったが、
めぴる自身も自分の存在や
心理の深層世界を理解し始めてるのだなと思い、
少し驚いたが何も言わなかった。
私の右隣にいるミルアをふと見る。
彼はめぴるをじっと見てから、
私に視線を動かした。
にっこりと目だけでほほ笑む彼に、
私も笑顔で返した。
きっとミルアも
めぴるの言葉の意味が分かったのだろう。
私もTV画面を見ながら、
ふと、この数日の夢に、
想いを馳せた。
この2ヶ月の集大成みたいな夢を、
ここ2日見続けていた。
2ヶ月前に数年ぶりに見た夢の中で、
ひよこのめぴると出逢い、
一つ目鬼のギガテクと出逢い、
その後、魔王ミルアとも出逢った。
そして最後に火の鳥のアマリスが生まれた。
それらの夢を記録につけ、分析をし、
noteやなろうに投稿し続けた日々だった。
ハタから見ればただの投稿だろうし、
想像の産物や妄想の類、と
思われる話かもしれなかった。
時に迷いも沢山あったけど、
それでも載せ続けると決めていた。
この2日間で見た夢で、
私の心は確かな前進と変容を
繰り返していると分かった。
それが分かっただけで、
決して無駄じゃなかったと心底思える。
私の内なる存在たちとの穏やかな時間は、
日常と夢と冒険の間を
優しく繋いでくれるようだった。
午後の光の中で、優しいクリームパスタの香りが
幸福の余韻のように漂っていた。
最後までお読みいただき
ありがとうございました♡
毎日22時更新予定にしています。
(更新できない時はお許し下さい)
今後は魔王ミルア×ミオラの過去編や
新たな冒険も始まる予定ですので、
お楽しみに!
本エピソードにある
『みんなでポニョを見る』は
ep7.としてまとめています。
下記のリンクから読めます▼
https://ncode.syosetu.com/n9157kx/7
私のnoteやXにて
キャラメイクや
制作裏話なども載せています。
noteやXでは物語ではなく
夢分析の切り口で書いています。
興味を持った方はこちらにも
遊びに来てくださいね♡
Mioraのnote:https://note.com/mio_dream_diary
MioraのX:https://x.com/MioraDreamDiary




