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序章

 俺はある県内の高校に通う二年生だ。名前は野口稔。両親、2つ年の離れた妹と4人で暮らしてる。俺の周りは学校生活や近所、何から何まで平凡だ。ある人物を除いては。

 

 その人物というのは俺の父で、どのように変わっているかというと、説明しにくいのだが自分自身を騎士だと思い込んでしまっているのだ。


 確かに世の中には、騎士に憧れる中二病患者はたくさんいる。「エクスカリバー!」なんて叫ぶような人ね。しかし、自分を騎士だと思い込んじゃう本当にやばい奴はそうそういないと思う。ここまで来ると逆に尊敬してしまう。


 なんで父がこんな風になってしまったかというと、俺が食卓で世界史の授業で習った騎士について話したからだ。責任は感じていない。感じるべきなのかもしれないが。

 

 その後、父は騎士に関する本や雑誌などを読み漁り始めた。最初は休日のささやかな趣味かな、なんて思っていたが段々と雲行きが怪しくなっていった。


 というのも騎士にはまりすぎて、騎士の話しかしなくなり、しまいにはメタリックの甲冑まで買ってしまった。いくらしたのか。最近妹の中学受験で家にはお金がないというのに。


 最近自分は騎士なのだという妄想に入り込んでしまい、「我はウィリアム1世に叙勲されしナイトである」など家族に語りだした。彼の世界観では今は西暦11世紀らしい。1000年のタイムスリップか?


 これから話すのは、そんな変わった父との中二病じみた日常である。


 


 

 


 

 


 

 

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