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赤の砦(中の人は生きている)



 ◇

【王府、国、砦、コロニーの状況】


 ・王府

   王府内センターコロニーWHS(出入口)

   他、コロニー1つ

  ※ラシア国の王宮があった王都に3国の王族が集まり、現在は王府と呼ばれている。

 ・ラシア国

   白の砦

   他、コロニー3つ

 ・アッシビー国

   青の砦WHS(出口)

   他、コロニー3つ

 ・ジャッジビー国

   茶の砦WHS(出口)

   他、コロニー4つ

 ・フリカ国

   黒の砦WHS(出口)

   他、コロニー2つ

 ・スリトア国

   赤の砦WHS(出口)

   他、コロニー1つ

 ・タルティカ国(氷の大陸)

   WHSなし


 ※WHS(wormhole station) 

  出口(他世界からのシップ出口)

  出入口(他世界とのシップ出入口)


【言語変換】

 1 ベースチップを持つ者(問題なし)

 2 イヤーカフにチップ埋め込みの者(問題なし)

 3 端末で翻訳できる者(問題なし)

 4 チップや端末を持っていない者(町なかや店に設置された翻訳端末を使用)


【ワイトの特徴】

 活動が止まっているワイトは根を下ろし立木のようになる。

 海岸付近や塩分の高い地域、極端に熱い場所や凍土へは根を下ろさない。

 集団で活動する場合がある。

 鞭のようなツルの先でさされた者は数分でワイト化する。

 ツルは切っても再生を繰り返す。

 中の人間は生きている。

 人間以外の動物は襲わない。


【その他】

 食堂の食事提供時間 朝6時~夜8時

 ※すべて無料。 それ以外の時間でも場所の利用は可。

 売店 24時間営業

 ※見習い期間は無料。


 ◇


 タイロンの説明で、さまざまな情報をえることができた。

(こんなに覚えきれないよ……。

 あとでみんなと情報のすり合わせ、っていうかそれぞれが覚えてる内容を集めなきゃ。

 にしても……ワイトは木みたいなものだったんだ。

 中に生きている人がいるんじゃ……戦えない)


「さて、ワイトだが、走り回ってワイト仲間を増やすこと以外は特に悪さはしない。

 被害があったとしても、標的を追いかける際に建物の破壊などがある程度だ。

 ワイトになってしまった人の意識は完全に遮断されていると思われる。

 根を下ろして活動を止めているときは、地中から養分を吸い上げている。

 立ち枯れたワイトはかなり見かけるが、そうなってしまうと、おそらく中の人間の命も朽ちてしまっているだろう。

 中の人間をもとに戻す方法が見つかっていないから、ワイトになったら終わりだ。

 襲われたときは、ワイトを休止させる。

 枯れさせることは簡単だが、それでは中の人が死んでしまう。

 解放軍はワイトを休止させるが、各国の国軍はワイトを枯らしたり燃やしたりしているらしい。

 実際その現場を目にしたことはない。

 処分せよと国が決めているのか、兵士が恐怖にかられて殺しているのか、それはわからない。

 処分してしまう方がリスクは低い。休止させるのは結構骨がおれるからね。


 ワイトは必ずどこか1カ所、枝ではなく幹に花をつけている。

 種を打ち込まれないように回避しながら、その花に剣を突き立てたり、弓で矢を打ち込めば、休止させることができる。

 休止したワイトはその場に根を張り灰色になって動かなくなる。

 数ヶ月すると復活するから、中の人も生きているということだ。

 花ではなく、幹の他の場所をたたくと血を流すから、中の人間も傷ついているだろう。

 的確に花に命中させるには慣れが必要だ。


 見習いのうちは簡単な槍しか持たせないから、ワイトに出くわしたら逃げるか一緒にいる兵に守ってもらえばいい。

 最悪……逃げ切れないときはワイトを処分して構わない。


 王府ではウィルスや細菌でワイトになると言われているが、解放軍はみな種だと思っている。

 ツルで刺すときに、種を人の体に打ち込んでいるのだろう。

 おそらく、ワイトは寄生植物だ。

 それがわかってきたのもここ数年の話だが。


 ワイトの情報はこの程度にしておこう。

 明日からの任務でいろいろと現場で教わるだろうし。


 さて、明日の予定について。

 見習いの君たちにも任務がある。

 ただで飯は食えないってことだ。

 朝9時に訓練棟の庭に集合。


 赤バングルの君たちは、見習いを終えると特級品の武器をもらえる。

 楽しみにするといい。 以上だ。

 出口の机に置いてある地図を持って、速やかにテントに戻りなさい。

 ここもすぐに消灯する」


「あの……質問を」

 モニークが手をあげた。


「質問は受け付けない。

 今の授業以上の話が聞きたければ、無事に見習いを終えることだ。

 はれてバングルがはずされれば、そのときは君の質問に答えよう」


 そう言ってタイロンは部屋を出て行った。


(国軍はワイトを殺してしまうって……じゃあ解放軍のやっていることのほうが正しいのか?

 判断する材料は少ないけど、単純に人としてどうかと考えれば、国軍は間違っている。

 でもそれを信じていいのか? ああ!混乱する!

 それに、最悪ワイトを処分していいって言ってたけど、それは人を殺すってことじゃないか。

 いやだいやだ! ワイトがいる場所に行きたくない!)


 もらった地図には世界の全体像と思われる陸地の縁取りが書かれていた。

 陸地の国名や砦、コロニーの位置が書かれているのは現在地周辺だけだった。

 あとは何も書かれていない。


 ユウキたちがいる国はスリトア。地図上では一番南にある。

 北西にあるタルティカ国がある大陸は氷の大地らしい。

 その国を右に回り込むように北上すると、どこの国にも属していない地域があり、そこを通らなければそれより北へは進めない。


(アリシアが100Kは水が飲めないって言ってたから、国のないこの場所はたぶん砂漠地帯だ。

 スリトアの南は海、北西の氷地帯は通れないから、砂漠を横断して他の国に行くしかない。

 この砦の近くに、掌握済みのコロニーがある。

 そこに行けば軍人以外の人から情報を得られる。

 コロニーに行く任務があればいいけど)



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