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第25話 爆音と共にやって来たもの

赤いドラゴンことハリアーは勢いよく優のいる場所に飛び掛かってきた。


「うわ!」


優はスティンガーミサイルを抱え込むようにしながら前転し、回避する。ハリアーはそのまま塔の屋上に着地すると今度は巨大な口を開けて優を捕食をしようと襲いかかる。鋭い牙がずらりと並んだあの口に入れられたら一貫の終わりだ。優は一旦スティンガーミサイルを投げ出すと、MP7を取り出しハリアーの口の中に向けてフルオートで撃った。


MP7から発射された4.6×30mm弾がハリアーの口内に命中し、苦痛の声を上げた。


「く!ハリアー、怯むな!」


その合間に優はハリアーの裏に走り、背中に乗るハリーを狙い撃つ。


「小癪な!」


ハリーは杖を出すと何かの呪文を唱えた。途端にハリーの回りに青白い光が包み込み、優の放った弾丸はすべて弾き飛ばされた。


優は戸惑った。


「なんだ!?」


「フフフ…防御魔法さ。ただ背中に乗っているだけではないよ?」


ハリーは笑いながら今度は優に杖を向けた。


「これでも食らえ!」


杖の先端の宝石のような装飾品の前にまた青白い光が現れると、その光の中から鋭いガラスに似た物がいくつも飛び出してきた。優は慌てて近くの石の裏に隠れる。弾丸のように優の隠れる石に次々とぶつかり、本当のガラスの割れる音がなった。


優は石から恐る恐る覗く。が、ガラスが優の右肩を掠めた。


「うっ!」


優は掠めた右肩を見ると迷彩服を切り裂き、下の皮膚が切れているのが見えた。血がゆっくりと迷彩服を汚していく。


「くははは!どうだい?」


「痛ってぇ…。マジかよ、魔法か?」


「は?何だよお前そんなことも知らないのかよ?」


「生憎、魔法は疎いんでね」


「ハハハハハ!んじゃ、冥土の土産に僕が教えてやるよ。今やったのはブリザードスピアさ、破壊魔法の上級の一つで鎧すら貫く力を持っている」


「なるほどな」


優はバックパックから止血パッチを取り出すと、右肩の傷口に貼り付け応急処置をする。その間にもハリーは話を続けている。


「僕は上級魔法をいくつも修得しているからね…直ぐにでもお前を消し炭にすることだって出来るよ」


「それだけの魔法を使えるなら…お前ただの盗賊じゃないな」


「そうだよ♪なにせ僕はリゲイン王国の元竜騎士だからね。士官学校で上級魔法を覚えたんだ」


「何で盗賊になったんだよ?」


優は少しでも時間を稼ぐため質問をした。


「面倒になったから、ただそれだけ」


ハリーは杖を労るようにしながら言った。


「馬鹿じゃねぇ?お前」


「あ?」


「馬鹿だよお前は。自己中心的な考えでワガママ坊っちゃんだな。しかもおつむも弱いときた」


「もう一度言え…何て?」


ハリーはドスの効いた声で言う。


「馬鹿だよ馬鹿。耳聞こえていんのかよ…馬鹿!」


優はハリーに聞こえるくらいに罵声を浴びせた。


「お前…俺の事を馬鹿って言ったな。いいだろそんなに死にたいなら…死なせてやる!」


今のでキレたみたいだ。ハリーの顔が鬼の形相になり、また杖を優のいる石に向けて呪文を詠唱を始めた。優は一か八かMP7を構えた、ふと空を見るとちょうど夜明けで、朝日がうっすら見える。その時、何処からともなく爆音が響いた。


「な、なんだ!?この音は?」


ハリーが戸惑い呪文を詠唱するのを止め、ハリアーも辺りを見回してしまっている。ドラゴンも驚くほどのようだった。優は朝日の方を見ると光の中に黒い物体が砦に近付いて来るのを確認した。


「来たか!」


それはロシア軍のSu-25グラーチェ攻撃機だった。



















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