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第13話 ギルドに加入しよう

冒険ギルド"ガールダ"はバロシュードの町では一番の何でも屋でもある。彼らは子供の落とし物探しからドラゴン退治までありとあらゆる依頼を完璧にこなすため人々から頼りにされる存在だ。そんなギルドをまとめるのはリーダーのバリュー・バートン。彼は幼い頃から剣を持ち、武術を極めた戦士でかつてはとある王国の騎士団長を務めていた。


今日もバロシュードの人々からの依頼を終えてギルドに戻った矢先に突然の来訪者が現れた。だがその来訪者は変わっていた。彼らは変わった防具を身に纏い、見たこともない武器を持っていた。でもバリューが一番驚いたのはこれだけではなかった。


『代わりに依頼を受けさせて欲しい』


一人の緑のサラダのような模様の服を着た男が言った。この言葉にバリューは驚愕したのだ。ギルドは頼まれた依頼は特別な理由がない限り破棄する事は禁じられている。ましてや他人に依頼を譲渡した場合はギルドは停止処分、罰金を課せられてしまうのだ。もし彼らに依頼をやらさせたら、ガールダの信頼は地に落ちたのも同然になってしまう。ここまで築き上げたガールダの地位を手放したくはなかった。


そして今に至る。


バリューはシアの隣の椅子に座ると腕を組み、考え込んだ。それを見た優達は一旦小声で話し合った。


「流石に依頼を代わりに受けるのは駄目みたいだな」


「そうみたいだな」


「そうっスよ。ギルドが勝手に他人に依頼を受けさせたらギルドは停止処分にされちゃうんですよ」


「なるほどね…。優、どうする?」


優は考えた。二人を納得させるには何か良い案は無いだろうか。次の手を考えているとリーダーのバリューが先に口を開いた。


「そうだ、俺たちのギルドに加入するってのはどうだ?」


「ちょっと、バリュー!?」


シアが驚きの声を上げた。優はバリューを見ると。


「と言いますと?」


「つまりだ、お前らがうちのギルドに入ればこの依頼を受けさせてやっても良いぜ?そうすれば問題はない」


「ギルドに入ればやらせて頂けるんですね?」


「そうだ」


バリューがいかつい顔で笑った。しかし、シアは少し困った表情をしていた。


「バリュー…彼らをギルドに加入させるにはそれなりの証明が必要になりますよ。しかも素性は判らないのに…」


「そんなもん、適当に誤魔化せばいい」


シアは溜め息をした。


「分かりました…。私からギルド本部に連絡して直ぐに登録させるようにします」


「悪い、後で給料は弾むから」


本当ですよとシアが言うと彼女は椅子から立ち上がり、応接室から退室した。


「さて、これでお前らはギルドの一員だ。この依頼を受けさせてやるぜ」


「ありがとうございます、バリューさん」


「ただし、条件がある」


「条件?」


「今回の依頼は盗賊団の首領の首を持って来てほしいんだが…」


(え?首を持ってこい?)


優達は耳を疑った。しかしフェルクは何の反応もしなかった。


「首って…まさか生首の事で?」


「そうだが何か問題でも?」


「いえ、何でもないんですけど」


「よし、詳しい事はシアに聞け。彼女は今回の依頼の詳細を知ってるからな。じゃ俺はこれから別の仕事がある。頼んだぞ」


バリューは席を立つと応接室を後にした。部屋には優達だけが残された。まあ、予定通りに計画は進んでいるだろう。


「何とか終わった」


「一時はヒヤッとしたぜ」


「じゃ皆、準備を始めましょ」


「了解!」


「イエッサー!」


「おー…」


フェルクはそんなに乗り気に慣れなかった。





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