海だー!スイカだ!ハンドガンだー!上
本日、季節は夏。
夏休みの真っ最中である。
「フンフフーン、明日も修也くんの家行こうかなー」
「ふざけんな!!毎回毎回、オレも勉強で忙しいんだよ!」
オレは、机の椅子に座り勉強〔していない〕をしながら、床でゴロゴロしているアリサにそう言った。
…なんで家に帰ったら毎回こいつがオレの部屋に居んだよ!今回は散歩に行ってただけでそう長い間空けてたわけじゃねーのによ!!
「んー、修也くんの家いい匂いするよねー。
だから僕もうここから帰りたくないのさぁ」
そう言ってアリサは優里香の部屋から持ってきたクッションにしがみついて頭を潜り込ませた。
マジでこいつメンドクセー、オレの家がアリサの好きな匂いでもオレの部屋にいる必要ねーだろ!サッサと帰るか、優里香の部屋行け!
ただ、今思ったことを言ったところで、絶対アリサは出ていかないだろうしなぁ…。
オレははぁ…とため息を吐き、シャーペンを握った。問題わからないから動かせないけど。
「あー、もうやめだやめ!!
こんな問題出来るわけねーし、アリサがいたらできる問題でも出来ねーよ!!」
「ちょっ、最後の一言は余計なのさ!!
あとやめるんだったら、僕千香ちゃんの家行きたいなぁ」
…何こいつ、なんで勝手に自分のしたいことオレに要求してくんの?
「うっせーな!なんでオレが千香の家行かなきゃ行けねーんだ。友達なれたんなら一人で行け!道わかんないならそのまま迷子になってろ!」
「わかったのさ修也くん!迷子になったら探してね!」
「はぁ!?探すわけねーだ…」
オレが言い終わる前にアリサはオレの部屋から出て行き、そのまま外に飛び出していった。
…ホント迷惑な奴。
因みに、オレとアリサが初めて会った時に一緒にいた葵は人見知りのため今のところ一度もこっち側に来ていないし、優里香たちと会ったこともない。
…まあ、オレもあんまり話したことねーからアリサほど仲はよくねーけど。
「んー…、アリサ出て行ったし、勉強の続きしようかなって思ったけど、やっぱ無理だな!遊んでこよ!!」
オレは机の上でそう叫ぶと、急いで椅子から飛び降り、アリサ同様オレの部屋から出て行き、そのまま外に飛び出した。
行き先はやはり悠人の家である。
理由はやっぱり…近いからだな!
オレの家から歩いて3分、走れば1分もかからない位置に悠人の家あるし。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
「…で、なんで出てこねーんだよ!」
何度インターホンを鳴らしても出てこない!
…何度も何度もインターホンを鳴らしても出てこない!!
しかし、オレはそれでもインターホンを押し続ける。
なんでそんな迷惑なことをするのかだって?
んなこと、今から起こることを見てたらすぐわかるって。
インターホンを最後に押して数十秒後、家の中からドタバタと家が崩れそうなデカイ音が聞こえてきて、その音が1番近くなった時に玄関のドアがバタンと勢いよく開いた。
「休みの日なのにこんな早い時間に来るなよ!」
「うっせーな!それに今は昼の2時、休みの日だからって生活習慣を狂わせちゃいけないぜ?
つーわけで、お邪魔しま〜す!」
オレは悠人が入ってくるなと払ってくる腕を押しのけながら家の中に入り、一応靴を揃えて中に入った。
そしてそのまま悠人の部屋に直行する。
「あ、修也!ちょっと!待ってってば!」
オレは悠人の言うことは全て無視して悠人の部屋に入った。
…なんだなんだ?あんなに慌てて、何か如何わしいものでも見てたのかー?
オレはニヤニヤしながら悠人の部屋を見渡したが、別にそれらしい物は一つも見当たらなかった。
「ちっ、面白くねー奴」
オレはそう言いながら、床にドスンと胡座をかいて座る。
すると、ちょうど目の前に伏せて置いてある一枚の写真が視界に入った。
…あれ?こいつ、部屋の中に写真なんて飾ったっけ。
オレはなんとなくそう思いながら写真を立て直してみる。
すっするとぉ!!なっなんとその写真には悠人と冷のツーショットが映っていたのだぁ!
「ん?、でも、この2人なんか小さくねーか?」
オレが疑問そうにそれを見ていると、悠人がドタバタと急ぎながら中へ入ってきた。
そして、オレが見ていたその写真をバッと急いで取り上げ、自分の腰の後ろに隠す。
「やっ…やっぱり見てたよコイツ…」
「うん、見てた。で、なんだよその写真!その女の子冷だよな!?なんで悠人と一緒に写ってんだよ!!」
オレがそう聞いても悠人はそれを無視してその写真をオレに見えないよう何処かに隠した。
「なーんで写ってんだー?」
「うるさいっ!!何だっていいだろ!小さい時に遊んでた写真があったから何となく飾ってみただけだ!!」
オレがニヤニヤしながら2回目の質問をすると、顔を真っ赤にして、やっと悠人は反応してくれた。
だが、しかーし!オレがこんな曖昧な答えで終わらすわけねーだろ!!
で、オレは新たな疑問を悠人にぶつける。
「なんで今になって、小さい時の写真とか机の上に飾ってんだ?」
「あーもう!うるさい!!そんなのいいから!!えっ…えーと、そうだ!海行こうよ海!暑いしみんなでさ!!」
「ほうほう、冷とか?」
悠人はオレのニヤニヤしながら言った言葉を聞いて、その恥ずかしさと怒りから、顔を、割れたスイカの中身のように真っ赤に変化させた。
なんで、割れたスイカなのかって?そりゃあ、オレが今スイカを食べたい気分だからに決まってんじゃねーか。
そしてオレのとどめの一言「さすが高校生、青春ですなぁ」という言葉を聞き、悠人はその顔の赤さのまま、部屋から飛び出していった。
…少々やり過ぎた…かな?
「ま、大丈夫だろ。…つーわけで、冷たち誘いに行くかー」
そう言いながらオレは悠人の部屋をでる。
そして、部屋からでたすぐ隣でうずくまっていた悠人を引きずりながら外へ出た。
「んー、でも、いちいちみんなの家行くのもだるいしなー、LIMEで呼ぶか!」
はい送信っと。
オレは自分で言い終わる瞬間にみんなに送信し、悠人の家の前集合!と伝えた。
「….よーし、んじゃ後はここで待っとくだけだな!」
こうして、オレたちの海突撃大作戦が始まるのだった。
思ったより長くなったので、上と下に分けました。




