泥棒事件!
今オレは、はしゃいでいる、はしゃぎまわっている。 なぜならこの街がスッゴイからだ、本当にスッゴイからだ。どの店を見ても全く知らない物ばかり、無限に水がでる水筒やいろんな形に変わる帽子。
「まあ、別に欲しいとは思わねーな!」
「じゃあその両手で抱えてるのは何かなー?」
そう、オレは今両手が塞がっている。なんでかというと、そのいろんな道具を何個も持っているからだ。
金?もちろん持ってないよ、だからほら、後ろから沢山人がおってきてるじゃないですか。
「あーもう!なんで私まで逃げなきゃなんないのー!!」
「お前が近くにいるのが悪いんだよバーカ」
「バカはお前だ!」
バカだって?オレが何も作戦をたててないとでも思ったのか?
オレはお前がドジっ子ってのをよーくしってんだよ。
「わっ痛っ」
やっぱり転んだ。
「じゃあ先に行くぜーじゃーな千香ー」
「あ!この人でなしぃー!!」
これぞオレの囮作戦、最低?
オレはこういう人間だ。悪いとは思ってるよ悪いとは、でも今はこっちの道具の方が大事だから仕方ないのだ。
千香を囮にして追っ手から逃げきる。
…よーし今の間にもう一回盗んでくるかー。
オレが歩こうとすると、後ろから肩を掴まれ急停止させられた。
「なんだ?なんか用かよ…って悠人!」
「悠人って…あれだけ大騒動起こしてたらすぐ気づくにきまってるだろ?」
あっそっか…じゃなくて、これも作戦の一つだったしな!これで悠人、冷も気づくだろ作戦。
「全く…別にいいけどさー」
いいのかよっ!
「それで?千香はどこにいるんだ?オレが行くから。」
「それはさすがにオレが行く…」
「目があった瞬間にみんなからリンチだぞー千香からも」
「あそこの道をまっすぐ進んで右に曲がったところです。」
わかったと頷いた後オレの手を引っ張ってそこまで走って行った、ちょっちょっとまて!結局一緒じゃねーかぁ!
この後たっぷり怒られました。
金がない事を言ったら、道具は今回だけだぞと全部くれたけど。
いやー いい人ばかりでよかったぁー。
そう思ったの一瞬だけだったけど。