出発!
オレ達は依頼主の貴族の館に入ると、中にいたお手伝いさんが依頼主の貴族のところまで案内してくれた。
それにしてもこの家でっけーなー、オレ達の家と同じくらいでっけー。
こんなにでかい家に住んでて迷子にならねーのか?
オレは絶対迷子になるな!だって今でも自分の家で迷子になってるしよ!
「あの、隣街までの護衛という依頼ということになってますけど依頼主の貴族の方はやっぱり命を狙われたりしてるんですか?」
冷がお手伝いさんに尋ねる。
「はい、実は隣街の暗殺ギルドの人達に暗殺の依頼が出ているそうで、毎日見張りの依頼を他のギルドの方に受けてもらっています」
他のギルドにも頼んでるって…さすが金持ちだなー。
ん?ちょっと待てよ?隣街ってオレ達が護衛していくところか?
「暗殺の依頼って、貴族の人はなに?誰かに喧嘩を売るような事でもしたの?」
次は優里香がお手伝いさんに尋ねる。
「いえ、私はそのような事をするような人には見えませんが…」
お手伝いさんは腕を組んで少し考えている。
まあ、要するに実際に依頼主に聞いてみたらいいってことだろ!
そして、オレ達は依頼主の貴族の部屋に着き、部屋の中へ入った。
「えーと、今回護衛をさせてもらう速川修也といいます?」
「「なんで疑問形なんだよ!」」
「えーと、君達のところでは初めて会った時にコントをするというのが流行っているのかな?」
オレにみんながツッこんでるのを見て、依頼主の貴族の人が苦笑いした。
「ゴホンっ!いや、すみません、私達のリーダーはちょっとバカでして…
私は竹達千香と申します。」
千香がワザと咳き込んで言った。
「そんなにかしこまらなくていいよ、さっきの感じの方がなんか自分も楽だし」
まあ、オレはこう言うのを狙ってさっきちょっと言い間違えたってわけだ。
なに相手に気を使わせてんのよお兄ちゃん…と優里香が目で語りかけてきている気がするけど、まあ無視無視!
「自分はアーノルド・ブラウン、アーノルドって呼んでくれ、少し 堅苦しいのは嫌いでね」
アーノルドはそう言ってオレに手を差し出してきた。
んー、こいつなら護衛してもいーや。
オレが無理な奴だったら悠人に任せようと思ったけど。
オレは差し出された手を右手で握る。
「今日はよろしく頼むよ」
「おう!まかせとけ!」
そう言ってアーノルドと握手をかわした。
…あー、そーだ、聞いとかねーといけねー事があるんだった。
「なあ、アーノルド、なんで暗殺ギルドに狙われてるんだ?」
「それはあれだよ、自分で言うのもなんだけど自分は結構有名でね、で、そのせい自分を嫌う人が暗殺ギルドに殺してほしいって言ったんだと思う」
へー、そっか…ってなんでその理由で隣の街に行くんだ?
ただ単に用事があるだけなのか?
それなら別にいーけどよ…
「じゃあ準備が出来たら行くから、準備してきてくれ、オレ達は外で待ってるから」
オレはそう言ってみんなと一緒に外へ出た。
隣街まで馬車で行くらしく、お手伝いさんが1人で用意していた。
…でけーなー、まあ、オレ達も乗ると考えると確かにこれくらいはデカくねーといけねーと思うけど…
馬も馬車を引っ張るために何頭もいる。そしてそれを1人で世話してるのもすげーなーと思った。
…少し時間がたつとアーノルドが出てきて、アーノルドとオレ達は馬車の中へ入り、隣街へ出発した。
「なあ弘毅ー」
「何?」
オレが馬車の中でそう言うと、弘毅が少しオレを睨むようにして返してきた。
なんで!?オレ弘毅に何もしてねーのに!
「…アイスいるか?」
「修也、オレ何回も嫌いって言ってるのに。なんで毎回あげようとするんだよ」
ん?なんでかって?勿論オレが好きだからに決まってんじゃねーか!
「修也、嫌がってるじゃないですか」
冷に注意された。
「うっせーな、オレはアイスが大好きなんだ!弘毅も食べれるに決まってんだろ!」
「へー、じゃあ修也もハバネロが食べれるに決まってますね♪」
ごめんなさい、僕も人それぞれ好き嫌いがあると思います。
「修也!遊んでてもいいけど いつでも戦える準備はしててくれよ?」
「大丈夫大丈夫、悠人ももう少しリラックスしてねーと戦う時に戦えねーぞ?」
アイスを頬張りながら悠人に言う。
「ん?あれ人だよね、あれがアーノルドを狙ってる暗殺ギルドの人じゃない?」
千香が指差している方を見ると、確かに何人かそのような人がいた。
全員が武器を持って隠れているところからして絶対そうだろーな。
ってことで、やりますか!
やっとオレのコルトガバメントの出番が来たぜ!!




