心は偉大
【あるいは】【恋】【呪文】【リピート】
要するに、心は偉大だということです。
【あるいは】
楽しくもなく
つまらなくもなく
繰り返しの毎日
変化を望んだわけではなく
現状に満足していたわけでもなく
ただ漠然と何かを望む
幸せだったのだ
ほんとうは、十分だったのだ
やっとそれに気づくときには
日々はわたしの後ろにいて
わかっているはずの真理は
わたしのこころまでは操作できず
繰り返しの毎日
「わたしはしあわせ」
なんて幸せなまやかし。
【恋】
薬品を用意して下さい
え?
ああ、なんでもいいんです
ええ、そう、あなたが薬品だと思うものなら、なんでも
それを、投与して下さい
一日三回、食後ね
え?
いいんだよ、そういうものだから
あとは
誰にするかをしっかり決めて
まあ
それだけだね
ほら
なんだかむずむずしてきたでしょう
それが「恋」だよ
好きってこと
よくわからない?
うそばっかり
【呪文】
「あなたがいないと生きていけない
あなたがいないと息ができない
ここにいて
隣にいて
いなくならないで」
あなたはそれを重いというけれど
──いいの?
唱えるのをやめてしまったら、
私、どこへ行くかわからない。
【リピート】
こんなはずじゃなかった
素晴らしいはずだった
輝いているはずだった
あのころは、なにもかもが、自分の味方であるように思えたのに
こんな
こんな、はずじゃなかったのに
違うの
違うの
そんなことで泣いているんじゃないの
期待しなくなっている
慣れてしまっている
自分が嫌で
でも嫌だと思っている自分が消えてしまいそうで
なによりそれが嫌で
違うの
満たされているのは
確かに、本当なの
筆者の言葉というよりは、小説の登場人物に言わせてるみたいな感覚で書いています。
全部私の言葉だったら大変なことに。