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前田荘777号室  作者: 吉岡 澪
トラトラトライ
47/100

鉄腕コれクター・マー やらかいボール編ない

次回マー編は最終回かな……?

 時が経つのは早いもので、現在試合は七回の裏が終了したところ。前田デスなんちゃらは健闘も虚しく五点差で負けている。


「この回もしまっていこう!」


 斎藤が声を張り上げる。歳を感じさせないプレーが光るグレートなファーストである。


「そうそう、試合はここからだ。冷静にいこう」


 三打席三三振・三暴投・三パスボールの記録を打ち立てた青野がレガースを装着しつつ皆を落ち着かせる。この試合の

逆MVPは間違いなく彼だ。女房役のはずだが、泥舟並みに頼りない。



 既に何循目だか分からなくなりつつある、相手の攻撃。

 マーはロジンに軽く触れ、構える。体からは滝のような汗。大丈夫なのだろうか。



 再びコキンと快音が響く。あんなに細いバットに上手く当てる相手チームにホミカは敬意すらおぼえる。しかし、先頭打者に安打をまたも許してしまった。あまりよろしくない事態である。



 つづいての打者。何球かを見逃したのちレフトに弾き返した。ヒットとは連鎖反応なのだろうか。フォアボールでしか塁に出ていないホミカには理解できない。



 ここで焦ったマーはフォアボールで歩かせてしまう。満塁になってしまった。この試合は大会規定で八点差でコールドになる。つまり、あと三点の大ピンチ。前田デスチームはもう終焉を迎えるのだろうか。


「タイム!」

 突然斎藤が本城審判に告げ、全員をマウンドに集める。策があるらしい。彼がマーに何かを告げる。そして、とある決定。


「ピッチャー交代!」


 マーと斎藤が交代。大家さんの本日マウンドデビューである。


「プレイ!」

 再び試合開始。斎藤は神主で構える打者に一球目を投じる。ハエがいたらとまりそうなスローボール。正直マーより全然球威がない。


「打たないで……なんで交代したのよあの人……」

 ホミカの願いも虚しくバットがボールに襲いかかる。センターでマーもうなだれている。


 しかし。

「ストライク!」

 バットは空を切る。ベビーでも打てそうな遅さだったのに。バッターは思わず首をかしげる。遅すぎてタイミングが合わなかったのだ。


「おぉ。俺のリードが上向いてきたんだな!」

 キャッチャーが何か言っているがスルーしよう。


 つづいて第二球。バットを少し長く握り直したバッターに対して斎藤はウインドミルから今度は速球を放った。スローボールを予測していたバッターは反応すらできない。


「ストライク!」


 追い込んでしまった。空気になりつつある店主・足名稚・ゼミ生Bもぽかんと眺めている。


 そして、三球目できっちり三振にとった。大きく曲がる変化球も持っているとは神様仏様斎藤様である。


 結局ノーアウト満塁から斎藤が三者連続で三振に打ち取ってしまった。彼は本当に天才のようだ。

 やっと前田チームの攻撃。ここで巻き返して最終回を迎えたいところである。


 ベンチでマーがひとこと。

「こレ、最初から大家サんが投げれば良かっタんじゃ」

「マーさん、至言です」


「よし、ここは俺に任せてもらおう。力学を理解していればホームランなんて屁のカッパだ」

 青野が張り切って素振りを始めた。四回目の三振が期待される。



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