アリテレと三木
他の人にもスポットが当たっていきますよ。
その晩の夕食の席。全員が揃ったところで斎藤が話をした。三木の計らいもあって、S席のチケットが八枚とれた。みんなで見に行こう、と。
反応は次の通り。
「アリテレかぁ。逆ナンの絶好の機会じゃないか!」
「次の論文はスタジアムと集客率にしようかね」
「ほぉ、シナプス対オーラスの試合か。生で見られるとは。東州斎先生の原稿も貰ったし、行こう行こう」
「やった! バイト仲間に自慢しちゃお!」
そこで、ホミカはあることに気がついた。
「八枚だと一枚余りませんか?」
前田荘は全員で八人だが、三木は当然選手として試合に出るためチケットは必要ない。プレーする側だから。
斎藤はニッと笑って答える。
「いや、もう一人来るんだ。我々の恩人がね」
突然チャイムが鳴った。来客があったようだ。多分斎藤の言う恩人が来たのだろう。ホミカはドアの外に誰が立っているのかなんとなく分かった。
「はいはい、今あけるから」
すぐに斎藤がドアを開けて中へ通す。
斎藤に連れられ、食堂へ入ってきたのは……。
「こんばんは。お招き頂きありがとうございます」
歓声とともに迎えられたのは、菊地不動産の店主。




