雪が降ってきた
雪が降ってきた
夕方がら小雪が降り始めたのが、僕の部屋の窓から見える。粉雪は少し風に吹かれながら、薄暗い家々の屋根にうっすらとつもりはじめた。
僕は今日、同じ階の爺さんとのトラブルについて考えながらSpotifyで古い洋楽を一日中聴いていた。僕がこのマンションに住んで10年間のあいだに、さまざまなトラブルがあった。迷惑な住民を二人追い出し、二人が孤独死し、僕のギターの腕が少しだけ上がった。
僕は疲れて、もう駄目だ! と思う時は、マンションの廊下に座り込んで、灰皿を置き、たばこを2・3本吸うことにしている。今度のアル中の爺さんにもほとほと手を焼いた。
雪は 静かだ。
おとなしく物静かな僕が いつもトラブルに巻き込まれるのは、仲良くしている 茶髪のかわいいい隣人のせいだ。この隣人は 顔 に似合わず とても勝気だ。
元日の早朝5時、うとうとしていると、
「たつさーぁん!・・・たすけてー!//」
という窓からの悲鳴で 目をさました。びっくりとして起きて
「ことしは最悪の一日になりそうだな・・」
と階下に降りていくと 爺さんが 上ってくる。
「なにをした?!ーーーーぁ」
駐輪場に行き彼女から話を聞くと、
脅されたという、
警察を呼んだが、爺さんは部屋に立てこもり でてこなかった。
その爺さんのことで、管理会社、不動産を動かして 追い出そう というのが彼女の腹である。しかし 大変なアル中で 何を言っているのかも判別不明なこの爺さんに逆恨みされて、夜中にドアをどすどすやられたり、駐輪場で叫んでいたり・・・・
そんな なにやかやが、少し落ち着いてきた2月の今日・・・・
雪が降り始めた
僕は廊下に灰皿をおいて考える
静かに降り積もり、最後には何も残らないで 跡形もなく消えていく、自分について・・・・・
短いけれど おわりです
読んでくれてありがとう!! おやすみなさい