角砂糖
僕は舐めずにはいられなかった。
滑らかな舌触り。
しかし丁寧に探るとわかる凹凸。
堅さと柔らかさの境界。
とめられない。
確かめるように夢中で貪ると、
ほろほろと崩れ出す。
甘い。
それは僕の口内で
次々と融解していく。
溶けてほしくはないという希望とは裏腹に、
崩れたところを何度も何度も、舌先で弄ぶ。
口の中はきみで飽和する。
舌に絡みつく感覚は重厚で、熱い。
続けて残った堅さを噛み砕いて、
とうとうすべてを飲み下した。
僕の大好きなきみ。
僕らは一つになった。