第4話地雷
「あれっ早いね今日。」
学校着くなり教室には綾がいた。綾はサッカー部だから朝レンがあって教室に着くのも早いのだ。あたしはバスの時間の都合上早く来るしかないのだ。
「高木くんも早いね。」
「俺?部活朝あっからね。」
「サッカー何処守ってんの?」
「俺?補欠。足怪我しちって。あんま無理できないんだよね。」
「やべっ傷に触れた?あたし?」
「ははっやっぱ小田倉さんっていいね。」
その日一日そのいいねって言葉がどういう意味なのか、どういう意味でも嬉しくって授業どころじゃなかった。明日も早く着いたら少し話せるかな?あたしは綾と話するのが楽しみになっていた。
「いのちゃん、今日ね高木君と話したんだ。ちょっと地雷踏んじゃったかも。」
放課後いつもどうりバスケの練習(という名のバス待つまでの時間潰し)してる時いつもどうりいのちゃんとおしゃべりタイム開始。「地雷?あいつなんか傷あったっけ?」
「あのさ足怪我してメンバー入り出来ないんでしょ?」
「ああそれか。あいつなにげにサッカー推薦で高校入ってるから怪我した時かなりきまずかったなぁ。あいつその事話したんだ。へー以外。」
バスケットボールをくるくる人差し指で回しながらいのちゃんはへーへーとずっと言ってた。あたしの知らない綾が沢山存在するんだなぁって思った一日だった。
「おはよ、小田倉さん。」
次の日も次の日も毎朝こうやってあいさつしてお互いの事少しずつ話して知っていったんだ。