第2話出会い。
高2のクラスにあいつは居た。
「ちょっとーヒコどうにかしてよー」
後ろの席のちひろちゃんは隣の席の男の子にからかわれていた。
その男の子こそあたしがのちに逢いたいと切なく思う彼、高木綾である。
綾はちひろちゃんと一年生の時同じクラスで仲がいいみたいだった。
その時はじめて彼を認識した。クラスメートとして。あたしはニコニコしながら(たぶん)振り向いた。斜め後ろの席に綾はいた。
窓側の後ろから2番目、外の景色に負けないくらいキラキラした笑顔で一瞬あたしを見た。
「さっきの小テストみせろってうるさいのぉー」
まあ、前に座ってんだからおおまかな流れは知ってた。
「いーじゃん、そんなにやばいの?」
綾はそれでもあきらめ無い様子で言った。
「したらみんなセーノでだすべ?」
これあたしなりの解決策。結果、
綾 23点
ちひろ 18点
あたし 27点
ばかさかげんを三人で繰り広げ爆笑。
「俺、小田倉さんてもっと頭いいと思ってた。」
ごもっともな意見ありがとう。確かにあたしはこのクラス内では総合で二番か三番くらいの成績だが小テストごときに事前に勉強はしない怠け者です。見た目で判断ご苦労様です。
「あたしも高木君ってもっと賢いって思ってた。」
「ねぇヒコ思ったんだけど今授業中じゃね?」
「おまえらの馬鹿さかげんはみんなに伝わったから授業始めていいか?」
数学の小野の一声に我にかえる三人。
、、、とまあこんな感じで私達は知り合う事になった。