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開戦前夜

作者: 都桜ゆう
掲載日:2025/11/29

基本情報。

キスの意味。

髪・髪の毛にキスする意味 = 思慕

ほっぺ、頬にキスする意味 = 親愛・厚情

唇にキスする意味 = 愛情

手の甲にキスする意味 = 敬愛



————————————-

騎士。場内、庭。稽古後。

夜の静寂。微かな虫の声。その中に、草を踏む音。騎士、音の方を見る。


「おや? 何をしているんです? お姫様。相変わらずお転婆ですね(苦笑)。

場外に出るのは、おやめ下さいませんか」


バレて、気まずい女性。


「(笑)私ですか?私は稽古の帰りですよ。

……眠れないんですか? なら、お庭でお話しましょう。お付き合いいたしますよ」


庭のテラス。女性はベンチに腰掛け、騎士は隣に立っているので、声は上からする感じで。


「どうしました? 眠れない理由は何ですか?」


「……ああ。次の戦争の事、お父様に聞いて……(溜息)。

そうですね。次の戦いは、少し長引くかもしれません。それなりの、大国ですから(微笑)。

ええ。負傷者の人数も、それなりに……。勿論、死亡者も……」


「戦わないで。と、言われましてもね(苦笑)。この国の為に、必要な戦いなんですよ。しないわけにはいかない。

次期女王陛下なんですから、そんな事言わないで下さい。貴女は、国民を守る立場におなりになるんです。貴女の手の内にある者は、存分にお使いください。そして、国を大切に」


腕を掴まれる。


「え? ……ああ、いつもの距離がいい。と、言われましても(苦笑)。

誰もいないから? (苦笑)仕方のない人ですね」


隣に腰掛け、女性の顔を見る。ベビーシッター。若しくは、兄的感覚で。


「で、なんで行って欲しくないなんて、我儘を?

……え? 俺?

(苦笑)行って欲しくないと言われましてもね。俺はこの国の為の騎士。戦う人なんだよ。

いくら君が産まれた時から警護をしていたといっても、特別扱いされるわけないだろ?

……俺の替わりは、いくらでもいる。死ねばそいつに、役目が移るだけだよ」


涙を浮かべる女性。

今までより、少し声を甘目に。精神的距離も近付ける。兄から恋人へ。


「そんな、泣きそうな顔しないで。必ず戻る。約束するから。

俺の腕は知ってるだろ?

(笑)大丈夫。簡単には死なないって。

小さい頃した約束、忘れてないから。……ずっと一緒。なんだろ?」


「泣きながら、どっか、行っちゃヤダー。って、メイド困らせてたもんな。

(笑)むくれないの。君の我が儘は、いつも周りを巻き込むから。

(苦笑)俺も巻き込まれたし?

……普通、この立場で、君の側にはいられないんだ。わかるだろ? 王族の人間なら」


「無茶苦茶やって周りを巻き込むのは、そろそろやめた方が良いんじゃない? ……次期、女王陛下」


「そんな言い方は止めろって言われても(苦笑)……。本当の事だろ?」


静かに泣く女性。少し真剣な表情の男性。


「君の我が儘でずっと一緒にいて、それが当たり前になって……。

…好きになって」


「うん。好きだよ。

多分、君と同じくらい。

すごい大切」


髪、頬にキス。その後、ためらうように、唇へキス。


「大好き。愛してる。

出来る事なら、君の隣にずっと居たい。家族を作りたい。

でも、君には国を守る義務がある」


手の甲にキス。


「隣に居られなくなる日が、絶対にやってくるんだ。

わかってる。

たからせめて、未来の君の家族の側で。

君ごと、家族を守れる男になりたい。

守らせて。君の人生を」


女性の涙を拭う。


「そして、いつか。さ。

生き抜いて天命を全うしたら、生まれ変わるんだ。

また産まれてきた時、今度はきっと家族になろう」


手を握る。


「今回も必ず帰ってくる。

守るって決めたから。

だから、君はここで待っていて。

帰ってきたら、極上の笑顔で迎えて欲しい」


「……うん。約束。

またこうやって、秘密のお喋りしようね」


------------

(C),2019 sakura.

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