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第1話 失われた光と王都を血に染めて
はじめまして、読みに来てくださってありがとうございます。
この物語はダーク寄りのファンタジーです。
最初は優しい幼馴染のお話から始まりますが、少しずつ復讐と血に染まっていきます。
カイとユリアは、幼い頃同じ小さな街に住んでいた。
互いの家は隣同士。ユリアにとってカイは、よく遊んでくれる優しいお兄ちゃんだった。
けれど国は腐敗し、重い税に苦しめられるようになった。
やがて理不尽な罪でカイの家族が処刑されると、彼の瞳から光は消えた。
……この日、カイの瞳から光が失われた。
***
青年となったカイは独りで王都に乗り込み、王を討って玉座に就く。
しかしそれは民のためではなく、国そのものを壊すための復讐だった。
カイの統治する国は戦火に覆われ、各地で内乱が絶えなかった。
王を討ち果たしたカイの目には、復讐だけが残っていた。
そしてその炎は、かつての街にも忍び寄る。
ここからユリアたちの運命が大きく変わっていきます。
次回はユリアが家族を失うシーンです。