レオンの誕生日会とコイバナ
魔王の寝室でパジャマパーティ兼レオンの誕生日会が始まった。
交換留学生達もプレゼントを用意していた。
せーのと声を揃えて、
「「「「「「お誕生日おめでとうございます! 邪王様」」」」」」
「「おめでとう、邪王」」
みんなに拍手され、今日の主役のたすきをかけられる。
「あ、ありがとう……!」
レオンは交換留学生のみんなからのプレゼントを受け取って、開けてもいい? と訊く。
交換留学生のみんなが一斉に頷く。
レオンはプレゼント用にラッピングされた袋のリボンを解いていく。
ぬいぐるみや花のしおりなどが出てきた。
やはり女性向けではないだろうかとレオンは苦笑いした。
神王からのプレゼントは邪竜イコロスとアクロスの模型だ。
上手くできていて、少し胸が高鳴った。
「ところで、いくつになったんですか?」
交換留学生の人間の女子が訊ねた。
「んー、二百五十歳くらい?」
顎に手を当てて、レオンは適当に答える。
「ひえっ」
「まだまだ長生きするぞ、というか、死なないからな、邪王は」
「こんなのでビビってたら、数千年後、もっとビックリするよ」
あははと冗談交じりに笑んで、レオンは手を上下に振る。
「数千年後、私達は死んでます……」
「ああ、そうだった。ごめん」
「オレ達はもう立派な爺さんだ。だが子はいても、孫がいない。交配を勧めてみるか?」
「神族と魔族で?」
「オレの血族と貴様の血族だ、邪王」
「どうかな? 結婚願望がある子いるかなあ」
「いいじゃないか、婚前交渉でも」
「いいや、ダメだよ! 結婚してないと」
レオンと魔王は互いの意見が食い違っていて、真正面からぶつかった。
「神族と魔族って、やっぱりダメなの?」
「神族式の結婚だと、魔族の頭が割れるように痛む」
「そう……相容れないんだね。厄介な」
「そうだ。神族と魔族のハーフも見てみたいと思わないか? 俺は見たい」
「きっと神々しくて禍々しいんだろうね」
天使と悪魔が交配したらどうなるのだろうとレオンは想像図を思い浮かべた。
羽は白黒になるのだろうか。
瞳はオッドアイになるかもしれない。
天使が金で悪魔が赤だ。
互いの宗教が異なりすぎて相容れないだけで、結婚や交配自体はできるらしい。
だが、その痛みに耐えてまでやる必要があるのかという疑問が浮かび上がる。
「神族と魔族が結婚し、子を成したら、我々の架け橋になるだろうな。今よりもっと仲良くなれるはずだ。恋愛を勧めてみるか? 俺以外の子らは、性交渉をしてもいいことにしている」
神王が目を輝かせて提案する。
神族と魔族の恋愛。
禁断の恋だったはずだが、時代は変わってゆく。
王同士が恋愛を認めれば、民はそれに従う。
自由で公平な世界を目指している【創世の三王】だ。
これが新たなる第一歩となるだろう。
「王城からお触れ書きを出さないとね」
「ロミオとジュリエットみたいですね!」
「んー、ちょっと違うかな?」
あはははとみんなで笑い合い、夜は更けていった。
パジャマパーティはコイバナというもので盛り上がった。
レオンは、好きな人はまだいないと答える。
これからできるかもしれない。




