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血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生

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国立魔王学園に到着

 今日一日は羽を伸ばして休むことにしたレオン。

 魔王は昨日完成した全寮制の学校で、魔王の教室を開くそうだ。

 レオンはイコロスに日帝まで連れて行ってもらおうと考えた。

 神王は神聖な儀式【神授契約】を披露するそうだ。

 こちらもどんなものか、是非とも見てみたい。


 王の責務を放り出すとき、朝露浪漫と貴族が代わりに仕事をしている。

 悪いことをしたらおしおきするのだが、朝露浪漫は仕事には真面目で意外と熱心に働いてくれている。

 毎日おしおきして欲しいそうだが、レオンの身体が持たないかもしれないので却下した。

 宇宙人は強烈な個性を持つ者が多いらしい。

 生命力を吸い取られていくような感覚。

 一緒にいると酷く疲れるのだ。

 しかしレオンは不老不死なので、回復も超早い。

 神王と魔王を引き連れて、日帝へと向かった。

 日帝はノースアメリアの西、アルカディアの北西にある。

 日本と同じ地形で、小さな島国である。

 漁業が盛んになるはずだ。

 イコロスもアクロスも喜んで、二人を乗せてくれた。

 レオンと魔王はイコロスの背に、神王はアクロスの背に乗った。


「風を味方につけると気持ち良きこと千万」

「アクロスは皆様を乗せるのが好きなようです」

「良かった。なんか、三人で旅……冒険している頃に戻ったみたいで、わくわくするね。もっといっぱい乗せてあげてね」

 レオンはイコロスの背を撫でる。

「承知つかまつる」

「かしこまりました! 主様!」


 晴れ渡る大空。

 白き雲。

 上から下へと目線を落とす。

 小粒のように小さくなっていく紅蓮城。

 まるでジオラマみたいだ。

 だがこれが現実の世界。

 ゲームやファンタジー小説の中の世界じゃない。

 ここで生きる。

 生きている。

 バッサバッサと翼を広げて、人を乗せる人懐こい竜がいる。

 特別な力を持った三王がいる。

 そして遠い国からやって来た交換留学生達が日帝の寮にいる。

 繋いだ縁を大切にしよう。

 レオンはそう心に決めた。

 何か過った道を辿れば、また神が忠告してくれると信じて。


 木造校舎の中は広々とした廊下だった。

 各教室が引き戸で仕切られており、1-2だとか、表札に書いてある。

 教室は全部で三十部屋あり、大体千人ぐらいが収容可能人数だ。

 学校名は魔王学園。

 多分国立だ。

 教師も校長も学園長も理事長も兼任すると言ってのける魔王。

 めちゃくちゃだと非難すると、魔王は普通ならばどうすればいいのだと訊いてくる。

 すべての役柄が一人一つとは限らないが、二つぐらいまでが理想だとレオンは答えた。


「理想はこうだったらいいなという究極の夢物語だろう。魔王学園はそうはいかん。第三のオレの城のようなものだからな」

「それはちょっと違う気がするけど、できるのならいいや。魔王は僕と同じで、仕事が多いじゃないか。絶対できっこないと思ったから、止めたまでだけど。本当にできるの? 無理に見栄張って失敗するのは、男らしくないよ」

 レオンはやれやれと頭を振って、理由を話した。

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