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血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生

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邪王レオンの昔からの優しさ

「人も食べない、肉も食さない、優しいんですね、邪王様は」

「優しい、か……。よくいわれるんだけど、自分ではそう思ってないんだよね。やりたいことや感じたことをそのままやっているだけ。ある意味では、自己中心的なんだよ。僕が助けたいと思ったら、助ける。それだけ。究極の利己主義に近いんじゃないかな」

 レオンがベジタリアンなのは、動物を食べたくないだけだ。

 血をあまり吸わないのも、眷属を増やしすぎないため。

 眷属はレオンと繋がっているので、どんな状態か、よくわかる。

 もっと詳しく調べるには、吸血が必要なのだが。

 眷属が増えすぎると、状態によっては夜に魘されることがある。

 だから無闇に増やしすぎない。

 ちなみに、眷属と血族は別物である。

 眷属は血の交換をした者、血族は血の繋がりのある者。

 血族の状態はわからないことも多い。

 なので、遠慮なく増やしまくっている。


「究極の利己主義が究極の利他主義に繋がっているんですよ、きっと」

「そうじゃないと、人に『優しい』とは言われませんよ」

「そうかな。僕がやりたいと思ったこと、みんなのためになっていればいいなとは思うけど」

 キャベツを食し、目玉焼きと白米を食べるレオン。

 最後に味噌汁を飲んで、レオンはご馳走様と手を合わせた。

「なっていますよ、充分!! それに、わたし達はご飯までご馳走になっているんですし。とっても楽しい修学旅行をタダで行けてるんですから、最高です!」

 歳は親を超してしまっているけれども。

 楽しいならば、それが一番。

 レオンはもっとみんなが楽しめる、お祭り国家をつくろうと決意した。




 もう一度総理官邸へと向かった一行。

 防犯カメラに映るなり、すぐさま中へ通してくれた。

「お待ちしておりました。皆様、どうぞ中へ」

 レオン達も一礼して、中へ入った。

 シャッターが開く。

「怜音様、どうぞいらっしゃいました。交換留学生も連れて来ました。存分に語り合ってください」

「うん。総理と契約書を交換したい」

「はい、かしこまりました」

 ピッと文書を渡して、レオンはにこりと笑った。

 書いてある内容はこうだ。

『これから、こちらの時間で百年間、【創魔界】に滞在してもらう。こちらの技術で若返りのベッドがあるので、見た目に変化は伴わない。但し、歳は取っているので注意されたし。アメリア王国国王邪王レオン』

 総理は目を通して、胸ポケットから万年筆を取り出してサインした。

 レオンは転写されている控えを総理に渡して、原本を返してもらった。


「そちらの時間の百年とは、およそどのくらいですか?」

「こっちで一年もかからないぐらいかな」

「左様でございますか。では、交換留学生達の親族も安心です」

「事故などが起きないように、気をつけるからね」

 レオンが敬礼すると、総理も敬礼した。

「オレ達がいるのだ。問題ない」

 魔王がレオンの肩を持って、自信げに言い放つ。

「俺もいる。邪王の支えになるぞ、俺達は」

「そちらの方々は?」

「僕の親友であり、仲間かな」

 見た目がカラフルな三王だった。

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