エクスタシーのマゾヒスト朝露浪漫
変態を書くのが一番楽しい。
執務室に神王と魔王とヤルダバオートがやって来た。
「おはよう、邪王」
「よう、邪王」
「邪王レオン様、こんにちは」
出会い頭に、聖剣を向けてくる宇宙人の少女、ヤルダバオート。
「会っていきなりかよ。他の血族はみんな僕を尊敬してくれているのに。君だけはなんか……不本意だ」
レオンはむすっと膨れっ面になる。
死なないとはいえ、聖力はレオンにとっては弱点であり、あられもない姿を晒す羽目になるので気に入らない。
血を舐められたので、一度ぐらいは仕返ししてやろうという気分になっている。
「邪王の仕返し、愉しみにしている」
「オレもだ」
神王と魔王から腕をがっちりと固められ、少女ヤルダバオートは身動き一つ取れない。
「あっ……! まさかまさか」
期待するような眼差しで見つめてくる。
嫌な予感。
レオンは少女ヤルダバオートの首筋に歯を突き立てた。
たらりと血が流れ落ちる。
少女は蕩けたような表情で吐息をかけた。
「ちょうどいい痛みです。もっと……」
目がハートになっている。
やったのはレオンだが、当の本人はあまりの快楽墜ちっぷりにドン引きしている。
そして血の味に苦味が増す。
「まずっ」
「ああ、そんな……いけずですね」
少しだけ血を啜ったあと、レオンは言った。
「ヤルダバオートは地球を監視する神の名でしょう? 君の名前は朝露浪漫でいいよね。日本人ぽいし」
「ヤルダバオートでは……ダメですか」
「宇宙人って言っても、見た目は日本人だし。僕の眷属になるなら、呼び名は僕が決める。そのくらい覚悟してよね?」
「邪王の勝ちだな」
「ああ、見事に聖剣使いの心を掴んだ」
新しく名付けた朝露浪漫にぎゅっと抱き締められた。
「ごめんなさい……! わたしどうしてもおしおきされたくて……愉しみなんです、貴方のおしおきが! プレイが!」
レオンは何言ってるんだコイツという目で見た。
「一目惚れです」
と言って、頬にキスをする朝露浪漫。
見た目は可愛い茶髪の少女だが、とんだド変態である。
あまり嬉しくはなかった。
「流石、邪な感情を引き出す王」
「変態に好かれるタイプだな、邪王は」
朝露浪漫は甘噛みをしだして、次第に頬や首筋を舐めていった。
責めまくりの舌技に、レオンは身体がビクッとなる。
「ちょっと――!?」
襲っていた方が襲われて、真っ赤に茹で上がる。
聖力とは相性が最悪なので、醜態を晒す羽目に。
「ハァ、ハァ、気持ち良いです……!!」
よだれを垂らして、絶頂に達している朝露浪漫。
「し、神王! 魔王! 見るなッ!」
「面白いので写真を撮ろう」
「ああ、オレも今そう思っていたところだ」
二人は意気投合した。




