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血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生

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邪王レオンは神に対抗しうる秘密兵器

 戦争になったとき、一騎当千どころではない。

 【血鬼】である邪王レオンは、一人で大国軍事力を上回る戦闘力を誇る。

 だが未だに最高戦力を出したことがない。

 そこまで怒るほどのことをされていないから。

 元来優しく平和主義であるレオンは、怒ると怖いが、滅多なことでは怒らない。

 どの相手も自分に敵わないからだ。

 しかし、聖力が弱点のため、聖力持ちの宇宙人には本気を出すこともやぶさかではない。

 

 邪王レオンが本気を出せる敵は少ない。

 今後現れるかもしれないが、よこしまな感情を引き出す王が、怒りで我を忘れたとき、とてつもない脅威が世界を襲うだろう。

 そのパワーはどれほどのものか。

「魔王とも戦ってみたいな」

 とは言っても、強き力を持つ男たるもの、闘争本能を抑えきれない。

 最強であること、証明できる力があることはほまれだ。

 強さこそすべて。

 生まれたからには、強い相手と戦って勝ちたい。

 そんな戦闘狂じみた思想も持ち合わせている。

 魔王とも相性がいいレオンであった。


「地獄の炎をものともしない邪王に勝てるものか。お前は死なんから、審判すら不可能だというのに。何度焼いても蘇るのだろう? 不死鳥のように。オレは初めから負けが決まっている戦には挑まない主義だ」

「拷問に耐えるつもりはないよ。痛いのはごめんだからね。一瞬で決着をつける」


 どんな戦闘機を以てしても、レオンには勝てない。

 神王ザッハも本気でどうにかするつもりなどなかっただろうが、少しくらいは戦果を上げたかったに違いない。

 現状、レオンと本気で戦って勝ち目が少しあるのは、信仰の篤い神ぐらいのものだろう。

 いや、不死だから負けることはないかもしれない。

 引き分けになることはあるかもしれないが。

 強すぎると攻略法を編み出されるが、レオンには通用しない。

 今は最強だから。

 神ですらも殺せる力を持っているかもしれない。


「ご馳走さまでした。戦争に、正義も悪も存在しないですけど、そんなことがあったんですねー。面白いです」

 手を合わせて、感心したように言う交換留学生の男子。

「神と戦っても、勝てるぐらいの強さが欲しいな。まだ僕は神には勝てないと思うから」

「それ以上強くなってどうする。万が一、お前が暴走したとき、誰も止められなくなったら、世界が滅ぶぞ? 死なない者に地獄の審判を受けさせることはできないと魔王も言っていただろう」

「大丈夫。そのときは、僕が勝てない存在がきっと止めてくれるよ」

 レオンは頬杖をついて、にっとはにかんだ。

 信じている、と告げるように。

「よく言ってくれる……」

 ハァと嘆息する魔王。

 レオンを止めるのは、神であろうとも至難の業なのだ。

 なんせ、この世に生み出した神自身が、レオンをさまざまな神に対抗する術として残した秘密兵器なのだから。

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