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血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生 中編

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回転寿司屋の行列

 最寄りの回転寿司屋に着いた。

 中は満員で、行列ができていた。

 ちょうど昼飯時だから。

 レオン達は暫く外で待つことにした。

 レオンは自転車型タイムマシンを店内に持っていくつもりだ。

 誰にも見えないステルス機能つきなので、大変便利である。

 しかし、誰にも見えないため、タイムマシンのAIと話すときは充分注意しなければならない。

 度が過ぎると病院に連れていかれたり、最悪の場合は、警察に突き出されたりする。

 変な人は何をしでかすか、わからないからだ。

 怪しい者はこの国では徹底的に排除していく。

 それが、最高権力を持った、鬼山家が課したルールだ。


「待ち時間、一時間か……。すみませんね、すぐに入れなくて」

「貴方ノせいじゃありませんヨ。気にしないでクダサイ」

「そうですよ。たまたまこの店が人気だっただけです。貴方は何も悪くない。……それより、鬼山の当主がこんなところをほっつき歩いていて、いいんですか?」

『オ! 核心ヲ突イタ、イイ質問デスネ!』

「……どうして、それを?」

 武蔵は言い当てられて、目を丸くしている。

 レオンは続きを喋った。


「鬼山家の当主と言えば、この日本国の最高権力者。知らない者は幼児まででしょう?」

「そうかー。俺はそんなに有名人になってたのかー。メディア露出とかは全面禁止してるんだけどね。そんなに有名なら、解禁しても問題ないかなあ」

 あははと後頭部を押さえながら笑いだす武蔵。

「メディアに出るなら、暗殺も必要以上に覚悟しないといけませんよ。お金欲しさに情報を売る悪党なんて、たくさんいるんですから」

 暗殺された当人が言っているので、説得力は絶大だ。

 だが、ここにいる武蔵とメリーは、邪王レオンが未来の息子の姿だとは知らない。

 忠告も第三者に偉そうに言われているとしか思わないだろう。

「ありがとう。肝に銘じておくよ」

 にこっと人のいい笑みを浮かべて、忠告を聞きいれた。


 武蔵は怜音と同じで、心の広い人物のようだ。

 妖であっても、人型であれば人と認識する。

 対人系の術が効くので。

 鬼石にかけた人体操作の上位互換、人体破壊も人型の妖や人型の宇宙人に有効。

「レオンクン。貴方ッテ、未来ガ見エルノ?」

 メリーがキョトンとした顔で訊ねた。

 レオンは答える。

「未来が見えるわけではないですが……僕の経験則というか、まあ実体験ですね」

「レオン君は、有名人なのか⁉ 俺は全く知らなかったが……」

「ああ、あの、別世界では有名人です」

 地球の数十年後も別世界みたいなものなので、間違ったことは言っていない。

『モウチョットデ、正体ガバレルトコロデシタヨ』

「ダイジョウブだよ。バレても、多分、記憶が消されるだけだから」

「レオン君には、人に視えないモノが視えているんだね』

「ソレッテ、素敵ヨネ」

 手を合わせて、メリーが女神のような微笑を見せた。

 レオンは面食らう。

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