表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/194

新国家をつくろう

「国をつくる、か……。僕が一国の王になるのか。日本の、極道一家の長だった頃から思っていた。トップなんてろくなもんじゃないって。僕はどちらかと言うと、補佐役とかの方が好きだ。僕の責任感なんて、そんなたいしたものじゃないよ。みんなが持ち上げすぎなんだ」

 レオンは嘲るように吐き捨てた。

「だが、今度は貴様の思い通りの国をつくれるかもしれんぞ。守る力ならば、あるだろう。理想を体現できる強き力が。理想郷をオレに見せてみろ」

 魔王がレオンを焚きつける。

「……アメリア」

「……ほう?」

「アメリア王国にするよ。そこまで言うなら、アルカディアに負けないくらい大国にするし。ドラゴンとか伝説級の生物を生み出しちゃうし」


 神王がフ、と静かに笑った。

「つくったら、国交を結ぼう。不可侵条約だ」

「オレだけが仲間はずれのようだな」

「魔族が来たら、いよいよカオスだ」

「いっそのこと、魔王も国をつくっちゃえば? 僕に言ってきたのは、魔王でしょ。いい国つくる自信があるから、言ってきたんでしょ?」

 レオンは流し目で魔王を挑発する。

「ノリでつくれるようなものでもないだろう」

 魔王はハァとため息をつく。


「地獄界で裁判をするのも大変なんだ。オレは貴様らとバカをやれる。それだけで楽しい。暫くは邪王のように国を持たず、と考えていたのだがな。まあ、気も変わるか。気まぐれだろう、国の王になるのは」

 魔王はレオンと神王を交互に見て、言った。

「そうだね。ほんの気まぐれだよ。だけど、トップに立つのに、生半可な気持ちじゃやっていけない。トップに立つのに相応しいのは、欲に溺れない禁欲家だと思う。みんなのために生きる覚悟がなければ、トップに相応しくない」

 レオンにはその覚悟がある。

 だが、レオン自身はそこまでトップに拘ってはいない。

 二番手だとしても、一向に構わないのだ。


「その通りだ。何かあれば、責任を取らねばならない立場がトップだ。国民に反旗をひるがえされれば、処刑もやむなし。だが、邪王には関係なかったな。だからこそ、お前は王として相応しいと俺は思う」

 真摯な語り口調で、神王はレオンを褒めた。

「お前ほどの器の者が、国の王にならぬなど、宝の持ち腐れに等しい」

 神王は更にベタ褒めする。

 褒めても何も出ないのに。

「えらく褒め倒すじゃない。何か裏があるのかな? 何も出ないよ、僕からは」

「裏なんてないさ。今現在の心境を口にしたまでだ」

「オレはたいした器ではないと?」

 魔王がカマをかけた問答を神王にする。


「二人とも王の器に相応しいと思っているが。なんだ、魔王。拗ねたのか。面白い奴だな」

 ハハハハと失笑する神王。

 魔王ベアルトは殆ど無表情で、表情が読めない。

 どんなときも言葉が素直だ。

 三王は仲の良い兄弟関係のようなもの。

 長男だったレオンが末っ子のようにも振る舞える関係性。

 願わくは、今この時が永く永く続きますように――とレオンは心に深く思いを刻んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ