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血気盛んな鬼部長  作者: 社容尊悟
第0章 鬼部長誕生 中編

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華国をつくろう

「君がつくる国……」

「大華共和国です。略して華国」

「は、多くの貧民が移住するかもしれない国だ。全員を養える? それとも、みんな働き者になってくれる?」

「いざとなれば、私がお金を稼ぎます」

「うん。その心意気や、よし。もし、労働力が足りなかったら、言って。サービスするから」

「無償でやってくれるんですか!?」

「いや、安くするだけでお金は取るよ。僕の国は毎日のようにお祭り騒ぎをするから、お金がかかるんだ。ごめんよ」

「そうなんですか。楽しそうな国ですね。ですが、私はこの世界の通貨『ドン』というものを持っていません。手っ取り早く大金を稼ぐ方法はないんですか?」

「ないね」

 ばっさりと切った。

 はっきりと伝えることも大事だ。


「僕みたいに、祭りを開催すれば観光客から徴収することはできるけど。先に国づくりから始めるべきだよ」

「地下を掘って下水道整備もしなくてはいけない……難民達が果たして労働してくれるでしょうか」

「それは林君、君次第なんじゃないかな」

 孫子の生まれ変わりと称されるほどには、戦に強い頭脳の持ち主なのだろう。

 であれば、商才もあるはず。

 レオンが手助けしなくても、強い国、強い国民を誇れるだろう。

「私次第ですか。燃えますね」

「そういうタイプなんだ。いいじゃん」

 レオンはニヤリと笑った。

 逆境をものともしない男は、カッコイイ。

「早速工事を始めたいのですが、許可は要りますか?」

「要らないよ」


「土地や国境なども地球と同じ規模なんですか? でしたら、華国は物凄く大きな国になりそうです」

「うん。そうだね。頑張って国つくってね。因みに、僕ら三王は一日で国をつくった。国づくりができたら、僕らを呼んで。調印式をやって、正式な国として認めるから。約束事もある。破ったら、地獄行き」

 親指で喉をかっ切る仕草をすると、林慈雨はビビっていた。

 今にもチビりそうな感じで、顔が青ざめている。

「地獄って……どんなところなんですか」

「地獄は恐ろしいところだぞ。大抵火あぶりの刑に処される。執行するのは魔王だ。あいつは怒ると怖い」

 ずっと黙りこくっていた神王が口を開いた。

「そうかな。魔王が怖いと思ったことなんてないや。神王の方が普段穏やかな分、怒らせると怖いんじゃない?」

「それを言うなら、邪王、お前の方が……」

「どっちも怖いんですね。わかりました」

 林慈雨がジト目をして話をまとめた。

 手をポンと叩いている。

「それよりもお腹空きました。どうすればいいですか?」

「今日のご飯はなんだっけ。味噌汁と玄米と漬物だったかな。交換留学生にはいつも歓迎がてらにご飯をご馳走してるんだ。今回は交換留学生じゃないけど、林君も食べていけばいいよ。みんなの分も用意させるから。お代は結構だよ。あ、そこら辺でトイレしないでね」

「はい、わかりました。ありがたく頂戴します。大丈夫です。そんなことしたら、私が罰を下しますから」

 林慈雨はにっこりと笑ったが、恐ろしい罰を与えそうだとレオンは思った。

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