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私は田中雅美。
さっきの子供は何度話しかけても無視されたので、気になるけど置いて行きます!
一応ダンジョンに行く前に持ってきた、未開封の水を渡しておいたよ!私優しい!
よし、もう直ぐで広い場所に付く。多分そこがゴール。
「…?」
人の落とし物を見つけた。
コック帽(正式名称トック・ブランシュ)とマグロも切れそうな大きい包丁が落ちていた。
「ん?」
滅茶苦茶気持ち悪い見た目のモンスターがこっちを見てのっそのっそ来ている。
そして、何故かもぐもぐしている。
とても逃げたくなった。
というか泣きそう。
しかし、魔法を使いたいので戦いますよ!
「いや、めっちゃヌルヌルしてるんだけどォ!?」
全く切れない。
もっと切れ味抜群のやつが無いと戦えない。
「これ借りますねー!」
クソでか包丁を拾い上げる。
此奴触手あるじゃん。キモ。
だけど触手を切り落とせる。ラッキー!
周りの粘膜を斬り落としていく。
だけどヌルヌルになって、切れ味最悪になる。
「タオルってこれのためか!それにしたって此奴キモイ!」
魔物の粘膜から明らか弱点みたいなやつが剝き出しになった。
私はそれに全力で突き刺した。