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俺という命の旅  作者: 蒼き昇り龍
プロローグ
1/4

告白

宵月よいづきさんっ!」

心の底からその名前を叫んだ。正直、今何が起きているか分からない。頭がボーーっとするし、何やらフラフラする。心臓の鼓動が本当にうるさいし、胸がとても苦しい。自分が自分じゃないみたいだ。

 今という瞬間が、本当に流れているんだろうか。その1秒1秒が本当に長く感じる。

 

 俺は、藤松輝星ふじまつきらぼしは、宵月芹香よいづきせりかが好きだ。狂おしほど好きだ。周りから見ると気味悪いだろうけど。


 俺の目に映る君は、本当にまぶしい。この世にいるのかと疑うほどだが、これも俺の妄信なのだろうか。だとしても俺は信じる。あのまぶしい笑顔、あの純粋な瞳、きれいな声、可愛らしい仕草。全てが最高だと。それがたとえ俺に向けられていないとしても。そんな君の目に、俺はいったいどう映っているのだろう。


 そう考えると怖くて顔が上がらない。あの天使にお前はふさわしくないと今更俺にささやく俺がいる。そしてそれをはっきり拒めない。この今までに一度も感じたことのない想いを、こんな感情でどう口にすればいいのだ。



 周りから見たら今という瞬間はどう映るのだろうか。この心が届くことを心から願い、期待しているのか。ただ面白がり、腹の中で笑っているのか。この状況をそもそも理解できていないのか。もしかしたら、俺の恋が実るのが面白くない人もいるのかもしれない。




 余計なことは考えるな。


 考えてもわからないなら、そのまま言うしかない。自分がふさわしいかどうか。相手を幸せにできるのか。そんなものは答えを聞けばわかることだ。すでにこの気持ちを知られていたとしても、自分の口で言わなければ意味がない。ここで逃げていたらいつまでたっても俺は変われない。

ただこの想いを伝えるのだ。


 びびんな。男だろ。

 「宵月よいづきさん」


 「君が…君が好きです。」


 俺は弱々しい声で、確かにそう言った。そして、言葉を一つ胸に閉まった。



 ありがとう

 君を好きになれてよかった。

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