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AIに転生? 異世界で、少女の姿で、生き抜きますよ!  作者: SUYA
人工知能(AI)に転生! 第一章
33/50

第33話 これを着るんですか?

 その頃、あたしはというと。

「ヒロト先輩、こっ、これを着るんですか?」

「そう、しっかりお務めは果たしてもらわんとな」

 か、顔が怖いよ! ムスカみたいな顔になってるよ!

「ちょ、ちょっとこれ、露出が多いというかなんというか!」

 あたしはヒロト先輩と手に持った衣装を交互に30回くらい見た。

「こんなの普通でしょ! 水着でも何でも無いし! チアリーディングの方は何時もこんなの着てるの、チアリーディングの方に誤りなさい!」

 無茶苦茶な理論である。

「でっ、これを着て、あたしは何をやらされるんですか?」

「10月末に収穫祭があるんだよ。それに合わせてイベントの計画を進めてる。コトコくんにはそのイベントで歌をうたってもらう、音楽クラブには楽曲も依頼済みだ」

「えっ! あたしが歌うんですか? たくさん人来るんですか?」

「まあ、結構来るだろうね。だからいいんじゃないか」

「いゃー! 無理、無理、むりーーー!」

 茶々丸がまた、茶々を入れてきた。

「発信力のある人になるんじゃ無かったっけ? 丁度いいんじゃない?」

「人に聞こえないからって、カットインしてこないでよ!」

「助言しようと思って。だめだった?」

「まー、そうだけどー、そうなんだけどー。カラオケくらいでしか歌ったこと無いんだよー」

「コトコのライブラリにある、人類の英知を使えばいいんだよ」

「ノウハウは分かっても、歌とかは難しいんじゃないの? 声や音の発生は……」

「確かに体と関係があるかもしれないけどね。まぁ何でも試してみてよ。歌ってみれば思ってた以上の結果が出るかもよ」

「うん、やるだけやってみるよ」

 しかし、まさか学院アイドルを目指すことになるとはなぁ。

「コトコくん! 早速なんだがダンスレッスンも準備しておいたんだ」

「なんですって!」

「もうすぐ振り付け師の方がくるんだけどね。見えられたらすぐにレッスンをお願いするよ。10月末までそんなに期間がないからね。詰め込んでいかないと全然間に合わないんだよ。衣装も他にまだまだあるから、合わせもよろしくね。サンプルで合わせたら手芸クラブにデザインしてもらうので、それも詰め込んでいくよ!」

「なんちゅー強行軍、今日あたしが捕まらなかったら、どうするつもりだったんですか!」

 クラブ員Aが入ってきた。

「クラブ長、振付師の方が見えられました」

「あーら、ヒロトくん久しぶりー! いつ見ても男前ねー」

「忙しいところ出向いていただき、ありがとうございます」

「いえいえこちらこそ、ちゃんとギャラもいただけるんだから張り切ってやらせてもらうわー」

「スタジオの方も学院から許可を取っています。すぐにでも始めていただけます」

「さすが手際が良いわねー。でっ、どの子が踊るの」

 あたしを放置して話はどんどん進む。その話を衣装合わせを行いながら聞いていた。

 この声どっかで聞いたことあるなぁ。確かこの声は荷台の中で聞いたような……、確か名前はロンロさんだっけ?

「この子です。コトコくん、この方が振付師のロンロさんだ」

「やっぱり、ロンロさん」

「あれ、私のことをご存知」ジロジロとあたしを見る。

「いや、劇場裏で見かけたことがあったので、そっ、それだけです」

 ロンロさんは身長は170センチほど、髪の毛は金色の短髪で体にピッタリした、白いシャツとパンツを着ていた。うーん、こんな人だったんだね。

「あらそう、まぁいいわ。じゃあ早速スタジオへ行って振り付けを始めましょう。期限まで1ヵ月半ぐらいしかないから、ガンガン行くわよ。ちょっとハードになると思うけど、手取り足取り教えるから、心配しないでついてきて。じゃあ早速スタジオへ行きましょう。Aスタジオと言うのはどこにあるのかしら」

「こちらです。案内するのでついてきてください」

 企画研究クラブ員に連れられて、Aスタジオに入る。なんだこの学院は、本格的なスタジオだよ、声優の収録もできそうな勢いだよ。

 スタジオの中をクルリくるりと見回していると、ロンロさんがあたしの手を掴んでスタジオの真ん中に連れて行った。

「ちょ、いてててて」

「じゃぁ始めるわね。私の動きについてきて」

 そういうとロンロさんは凄まじいキレのダンスを矢継ぎ早に繰り出した。

 凄い! もの凄い! ロンロさんあなた凄いよ。街の一座の構成員ぐらいにしか思っていなかったよ。なめてました。ごめんなさい。

 あまりの早さに全然ついていけない。もうクッタクタのボロボロだ、

 ちょっと初心者のあたしには早いです。早すぎです。もっとゆっくりお手本を見せてくれませんか。

 じゃぁゆっくり行くわよ。1・2・3、1・2・3、ゆっくりやっても動きはキレっキレっだ! こらこら見てないで、踊って踊って。

 あたしは一心不乱に踊った。そして、もうトランス状態に、前後も上下もわからなくなっていた。

「ストップ! ストップ! ストッーーープ! スタジオ2時間とってるって言ってたけど、今日はこれくらいにしときましょう」

 顎や髪の毛から、ポタポタと汗が滴り落ちた。

「ふぅー」右手で額の汗を払う。久しぶりのハードな運動気持ちいい! 格闘技とかうまくやるとそんなに体力使わないからなー。

「何やりきったって顔になってるのよ。本当はもう1時間やるはずだったんだからね! 体力なさすぎ! まず体力つけたほうがよさそうね」

 ロンロさんは頭を抱えて、苦悩の顔になっている。

「企画研究クラブの方へ、戻りましょう」

 そして、クラブ室に戻った。

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