第26話 昨日の謝罪
次の日学校へ行くと。マリアちゃんとクリスティちゃんが駆け寄ってきた。
「コトコちゃん、大丈夫だった?」
クリスティちゃんが、青い瞳を潤ませ、あたしの体を見て回る。
マリアちゃんは体をペタペタ触って、問題が無いかを確認中だ。
「少しまだ痛いけど、ほら、大丈夫だよ!」
あたしは両手を振り上げ、マッスルポーズで、元気であることをアピールした。
「昨日はありがとう。迷惑かけちゃったね」
「いいんだよ、どうってことないよ」
二人の優しい一言に、あたしはにっこりほほ笑んだ。
***
授業が終わるとマリアちゃんとクリスティちゃんに。
「今日も発明クラブに寄れないゴメンネ。明日は必ずいくから!」
っと謝って、格闘技クラブへ向かった。そこからは先輩たちに平謝りだ。
「いやー、俺たちも悪かった。君は特にずるしてた訳ではないしね」
クラブ長から忠告があったのか、意外と優しい対応でよかった。
「クラブ長は来ていないのですか?」
あたしは頭を左右に動かし、道場を見回した。
「忙しい人なのでどうかな。クラブ長も君のこと心配していたよ」
「そうですか……」
「でっ、君はクラブに入るの?」
「クラブ長に謝ってから。許可してもらえるなら、入るつもりですけども。駄目でしょうか?」
「いやいや、僕は歓迎するよ。強い子が入ってくれればこの学院のレベルも上がるしね」
先輩は両手を広げてウェルカムの体制を作っている。
「ありがとう御座います。とりあえず体はなんとも無かったので、心配いりませんとお伝えください。またあらためて伺います」
あたしは先輩に丁寧にお辞儀をした。そして、格闘技クラブをあとにした。
思ったより、時間ができたなぁ。発明クラブに寄って見るか。確か発明クラブは旧校舎を使ってると言ってたな。旧校舎って何処にあるんだろう。クラブ棟の方だと思ってたんだけど……。格闘技クラブの先輩に聞いとけばよかったなぁ。あたしってこういうこと多いな、ちょっと気を付けるようにしよう。キョロキョロ周囲を見ながら歩いていると……。
「ちょっとそこ行く君、何か探してるのかい?」
振り返ると普通を絵に描いたような姿に、メガネかけた人物がいた。ひどい説明になったのでフォローを入れると、物腰はキリっとした感じだ。
「旧校舎をさがしてるんです。発明クラブがそこにあるらしいので」
「僕も旧校舎へ行くから案内するよ」
「ありがとう御座います。助かります」
「礼には及ばんよ、ついでだからね。君は発明クラブの見学かな?」
この人は体中からきっちり感が漂っている。
「はい、ともだちに誘われてまして」こちらまできっちりした対応になってしまう。
「ともだちというのはマリアちゃんとクリスティちゃんかな?」
「そうです。よくわかりましたね」
「いや、ウチはクラブ員が少ないからね」
先程から森の中を結構歩いている。少し心配になってきた。
「あのー、何処まで歩くんでしょうか?」
「もう少しだよ……。ほらそこだ」
眼鏡さんが指差した木々の間から、巨大な鉄の柱が飛び込んできた。ドドーン! 音と振動に反応したあたしは、後ろに飛び跳ね尻もちをついてしまった。




