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AIに転生? 異世界で、少女の姿で、生き抜きますよ!  作者: SUYA
人工知能(AI)に転生! 第一章
17/50

第17話 キクノさんの家

「うっ、うぅぅうん」

 白い……。普通に白い、どこかの天井かな? 目覚める時はこうじゃないとね。

「大丈夫? 気分はどう?」

「あのっ、ここは?」

 シルエットで、お弁当屋の女性だと分かった。目鼻立ちがしっかりしていて、とても美しい人だった。

「あっ、あのー、ごめんなさい」

 あたしはとりあえず謝っておくことにした。

「ここは私の家じゃないの。今日の配達は終わったから、とりあえず帰ろう」

 そういって、自分の背中におぶさるように言った。

「大丈夫です。歩けます」

 女性はあたしの手を引いて車まで連れていってくれた。その手が凄く暖かく、懐かしい気がした。彼女はあたしを助手席に乗せてくれて、自分は運転席に乗り込んだ。車を走らせると話し始めた。

「なぜ、荷台に乗ってたの?」

 あたしは潜入用に準備してきたシナリオに、ちょっと変更を加えて話し始めた。

「監禁されていて、チャンスを見計らって逃げてきました。やさしそうな人が荷物を下ろしていたので、あれに乗れば助かると思いトラックの荷台に飛び乗りました」っと話し、ちらりと彼女の顔を見た。彼女の顔は怒りの形相になっていた。彼女は怒りを一旦おさえるためか、しばらくの間があった。そして、話し出した。

「両親がさぞかし心配しているでしょう?」

「両親には会ったことが無いし、だれが両親かも分からないんです」っと答え、ちらりとまた彼女の顔をみた。今度は洪水のように涙を流して彼女がこちらをみた。

「きっと、身寄りが無いのをいいことに、何処かに売りさばこうとしてたのね。あのあたりだと軍に近いから、軍部にでも売り飛ばすつもりだったのかもしれない。スラムの子供を特殊な軍人に育てるために、連れ去ってるて噂があるの」

「そうなんですか?」

「あなたの判断は正解よ! 今後のことはあたしにドーンと任せなさい! 自己紹介がまだだったわね。私の名前はキクノ」皆が名前呼ぶのを聞いてて知ってたんだよねーとは言えず。

「いい名前ですねー」と答えた。

「あなたの名前は?」

「コトコです」

「コトコ、良い名前だね」

 30分もすると車は大きな門に到着した。キクノさんがリモコンを操作すると、門がガラガラと開き中へ入って行った。

「あのー、キクノさん、家に帰るんじゃなかったんですか?」

「うん、だから家に帰ってる!」

「ええーーーー! ここが家なんですか? あの向こうに見える家ですか?」

「うん、まあ、そう、アハハハ」

 そう言いながら、後頭部をガシガシ右手で掻いた

「豪邸じゃないですか! 只の弁当屋の運転手だと思ってましたー! 失礼しました!」と、助手席で土下座をしてしまった。

「一応このデリバリーサービスのオーナーなのでしたー」アハハと陽気に答えた。ハリウッドの俳優でも住んでそうな、おしゃれな建物にトラックを横付けした。なんかトラックが不釣り合いな豪華さだよー、っと見とれてしまった。

「ささ、こっちこっち」

 これまた、豪華な玄関を入ると背の高いダンディーなおじさまがこちらに歩いてきた。

「お帰りマイハニー」とハグとキスをキクノさんにした。

 あたしに気づいたおじさまは。

「これはまた、可愛らしいお客さんじゃないか」っと言った。

「レナード、この子を娘にすることにしたわ!」

 あたしとおじさんはハァ? って顔になった。

「急すぎて何が何だか分からないよ。キクノ、そりゃ、こんなに可愛らしい子が、私たちの娘になってくれるならうれしいけどね」っと言って、あたしを見てウインクした。

「まあ、お茶でも飲みながら話そう」そう言ってあたしを居間に招き入れた。キクノさんはあたしと車の中で話した内容を、レナードさんに伝えた。

「なるほど分かった。キクノはこう言ってるがコトコはいいのかい?」

「あたしは何処にも行くところが無いので、お二人が良ければ。ただ、お二人もあたしもまだ、知り合って間もないので、しばらく一緒に暮らして。それでもあたしを置いておきたいと思ったときにはお願いします」

 そう話すと、キクノ、レナードと二人は抱きついて喜んでくれた。あたしは少し変わった人たちだなぁと思った。

「コトコ、改めて自己紹介するよ、私の名前はレナード・ペンデルトン」

「あたしの名前はコトコ」二人はガッチリと握手した。安心したのか、あたしはちょっとよろめいた。レナードさんがあたしを抱きとめて支えてくれた。

「あっ、ありがとう」

「気を張って疲れたんだろう。お腹も空いてるだろうから。ディナーにしよう。そして今日はゆっくり休むんだ」

「ありがとう。レナードさん」

 ディナーはスープにグラタンとパスタだった。あと、パンとサラダも用意されていた。消化によさそうな料理ってことで、こんなメニューだったようだ。

 あたしはこんな料理が再び食べれるなんてと、感激して泣いてしまった。それがまた、設定の経歴とピタッとあってしまい、二人は目に涙を浮かべあたしを見ていた。

 食事のあとはお風呂は疲れるといけないからということで、今日はすぐ寝るように言われた。

「お風呂入りたかったなぁ」

 あたしはベッドに入って少しすると、ブルースのことを思い出した。自分のことで必死で、ブルースのこと忘れてたよ。大丈夫かな? しかし、疲れのためすぐに寝てしまった。

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