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0007

「おら起きろ斎藤」


 斎藤を背負いすこし揺すりながら斎藤に声掛けする。


 「うう、轟俺どうしたんだっけ?」


 「すっころんで頭を気にぶつけて気絶したんだよ」


 「そっか悪い、大丈夫も歩けるから」


 「そうかじゃあ気をつけろよ」


 そう言って斎藤をゆっくり降ろす。

 もう少し歩けば裏山の入り口が目視えできるところだ。

 怪我がないのは当然だが一様ね。


 「よっとそれにしては、頭が痛くねーが」


 「当たり所がよかったんだろ多分」


 「そうか」


 斎藤が納得しかけた次に聞き覚えのある声が。


 「糞虫っ! 迎えに来たわよ!」


 『轟君迎えに来たよ!』


 「提灯なんでお前が」


 「ダーリン僕もいるよ!」


 「私……も……です!」


 「お前らな……待ってろって言ったのに……」


 裏山の入り口から3人が声を張り上げた。

 すると3人が舗装されていない道を駆け上がって。


 「ゲロ! どうだったの糞虫!」


 「何もなかった。それより危険だっていただろ! ただでさえお前らは目立つんだから」


 「目立つ?」


 「ゲロ?」


 「何……がで……すか」


 全くこいつらは、自分達がテレビアイドル並みのルックスだというのに自覚は無し、自分の事は一番身近だからこそい見えにくい事もあるけど、少しは自覚してほし。


 「何がってそりゃ……まあいいやそれより本当に何もなかったんだろうな?」


 「大丈夫……です……家の……若い衆……が……茂み……に……待機中……です」


 若い衆? まあボディガードか何かだろ。


 「轟マジで何もなかったのか?」


 「しいて言えば夕日にそまったお花畑は見ごたえがったな、月でもでていればさぞ綺麗だろうに」


 斎藤の質問に答えそういって天を仰ぎ見る。

 空はすでに夕焼けの尾尻を残しているが、もうすぐ星明りの時刻だ。

 ライオスと結構長話していたみたいだな、


 「いいじゃない! 糞虫見にくわよ! お花畑!」


 「そんないきなりそういえば」


 ハンドレス化した魔力課金の項目を星から下方へ。

 あったあった。

 これはぴったりだ。

 消費80魔力。

 さきほど吸収して増え魔力が消えてしまうが、これは外せないな。

 

 「ダーリンどうしたの?」


 「よしお前ら、面白いモノ見せてやる裏山の花畑に行くぞ!」


 「うん! ダーリンが見せてくれるなら僕は何だってOKだよ!」


 『例えお花畑とは名ばかりの死体の山だろう、とダーリンと一緒なら最高のデートスポットさ!』


 「ゲロ! 本当に面白いんでしょうね糞虫!」


 『うん、私も光ちゃんと同意見だよ! ふふふ轟君とお花畑デート~♪』


 「もちろん……行き……ます」


 『もしつまらなかったら! 耐久ベロチューの刑だかんな!』


 「俺はいいや行ったとしても、ないがしろにされて嫉妬で死ねるだろうからな……」


 そういうと斎藤はすたすたと歩いて行ってしまった。

 相変わらず空気の読める奴だ。

 こういう奴だから仲良くできるんだような。

 他の男だと嫉妬で陰口が落ちだし。


 「じゃ行くか」


 そのまま3人を連れてさきほどのお花畑へ。

 空は完全に暗くなり天上院の持ってきた懐中電灯がなければ、いくら小さい山とはいえ迷う兼ねないが、問題はないな。

 そのまま歩いてお花畑に到着。


 「ほらここだ」


 「確かに綺麗だね」


 「ゲロ普通ね! 糞虫!」


 「確か……に……綺麗……ですが……普通……ですね」


 「まぁ待てってこれからが本番だ」


 心の声が聞こえてくる前に先に声を出した。

 まぁ、そんなことをしても心の声は聞こえてくるので気分の問題だ。

 今はあいにく月は見えていないが、それがなくともきっと見栄えはいいはずだ。

 そのまま魔力課金を操作した。


 どうせ180魔力程度では戦いにならないのだ、こいつらの為に使うほうが有意義だろう。

 その項目に迷わず課金。

 すると。


 「ゲロっ!? 花が光り出した!」


 「凄い綺麗」


 「凄い……で……す」


 俺の課金したアプリの名前は発光付加、対象を一定時間発光させるアプリだ。

 付加系のアプリは人間>動物>植物>無機物というように対象によってかかる魔力が違う。

 特に植物は範囲タイプで、80魔力という破格の安さだ。

 3人はうっとりとしたような声にならない心の声を送ってくる。


 確かに夜闇にぼんやり緑に発光するお花畑は幻想的で綺麗だが、そのぼんやりした光に照らされる3人の方が綺麗に見える。

 こいつらってこんなに綺麗だったのだろうか。

 発光色、緑を選んでで正解だったな。

 すると曇天の隙間から月明りがさしてきてさらに花畑を引き立てた。


 「ゲロ! 糞虫……」


 提灯の手が俺の手を握った。


 『凄い綺麗……ありがとう轟君最高のデートだよ』


 気にいってもらって何よりだ。

 提灯に手を握り返す。


 「あっ! ずるーい萌ちゃんダーリンとおてて繋いでる私もつなぎたい!」


 「私……も……です!」


 そんなこんなで俺たちはぼんやりと光る花畑を光が消えるまで眺めた。

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