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0016

「ゲロ! 糞虫! 最悪の朝ね!」


 と家を出てそうそう提灯の毒が飛ぶ。

 いつもの光景だ。


 『おはよ! 轟君今日もいい天気だね! 良い一日になりそうだって轟君と一緒だから……』


 と薄く頬を染める提灯。

 この言葉が表に出てきたらさぞかし可愛いだろうに。

 残念な奴だ。

 今でも十分可愛いけど。


 「ダーリンおはよ!」


 『やっぱり昨日のは夢だったのかな……まだまだダーリンについて研究しないと! あの夢は何かの僕がダーリンに求めているサインなのかもしれないし、そのためにダーリンの体の一部を手に入れないと』


 次に黒木があいさつしつつ黒木の心の声が飛んできた。

 怖くて聞けないが、それを何に使う黒木?

 髪の毛とかですよね!?

 と心の中でツッコむ。

 するち黒木の隣の天上院は。


 「おは……よう……ござい……ます……昨日……の件……ニュース……に……なって……まし……たね」


 『なんでも校庭にクレーターが出来ててお騒ぎだぜ。それなのに休校にしないとかナイスだぜ! 俺と轟のイチャコラライフは守られたぜ!』


 全くこいつも俺が大好きだな。

 口で言ってしまうと、そく既成事実の流れになりそうだから、俺からは好きとは言えないが、俺もこいつらは大好きだ。

 最近はギャップ萌えで増々好きになっている気がする。

 ヤンデレも甘々も俺様キャラも慣れれば癖になるからな。


 「ゲロ! そう言えば糞虫! 昨日テレビ見たかしら?」


 「ニュースを少し、昨日の話題で持ちきりだな、不発弾だとか自爆テロだとか果ては宇宙人侵略とか無茶苦茶だったな……」


 「ゲロ! そこじゃないわ! おお糞虫! だから貴方は虫なのよ!」


 「ロミ夫とジュリエッ田みたいに言うなんて斬新ないじりですね!?」


 「萌ちゃんご機嫌だけどいいことあったの?」


 「もしか……して……昨日……の……アレ……の……プレゼント……ですか?」


 「ゲロ! そうよそして神回だっとわね!」


 なんか嫌な予感がするが、それをあえて聞いてしまう。

 悲しい俺の性だ。


 「何が神回だったんだ?」


 「もちろん機械探偵プリプリベルよ!」


 いやな予感的中……きっととんでもいない内容なのだろうが、何故か気になってしまう。

 俺も大概だな。


 「でっ内容は?」


 「ゲロ! 糞虫今回は何とあの赤ら顔おっさん大活躍回なのよ!」


 「なるほど人助けか」


 「何ってるの?」


 そうくるかとなれば。


 「じゃあバトル物か?」


 「だから何言ってるのよ?」


 また外れた残るは。


 「じゃあどんな内容だ? まさか恋愛系か?」


 「違うわよ! 糞虫! なんと赤ら顔おっさんは地球を救うのよ!」


 「予想外に凄かった! マジかおっさんなにしたんだよ! 今度こそガチムチステッキ使ったのか?」


 「使うわけないじゃない! ガチムチステッキは使わないからいいんじゃない!」


 なんだそりゃ、どういう内容かさっぱりだ。


 「よく聞きなさい! 糞虫! 昨日の機械探偵プリプリベル第三期最終回【酒は天下の回りモノ】はまず赤ら顔おっさんが、居酒屋に行く事で物語が始まるの!」


 「どうやったらその流れで地球を救えるんだよ!」


「糞虫! 甘いわ本当に地球を救っちゃうんだから! そして居酒屋でビールを枝豆をおつまみに4杯飲んで、次のお店へ! 行きつけバー真の巣まのす


 ウイスキーを1ボトル飲みきって、鰻屋で鰻をつまつつに冷酒を大量に飲んで、イタリアンレストランでパスタにワインを少々、あげくの果て自動販売機のワンカップのお酒を公園のベンチでぐびぐび飲んで公園のベンチで就寝でエンディング!」



 「なんだそれおっさんただ飲んで食ってるだけじゃねーか! 地球救わないでで終わっちまたし! どこが神回だ!」


 「甘いわね! 糞虫! エンディングが終わったと想ったら、赤ら顔のおっさんがむくりと立ち上がって、「酒を抜くか! はぁ!」とこかで見た事のあるポーズで


 両手を合わせて何かを放ったのよ! すると赤ら顔おっさんの手から光が出て、月の軌道上で地球制服を企んでいた宇宙人の宇宙艦隊を一撃で消し飛ばしたんだから!」


 「○○〇〇波か! 何もんだそのおっさん!」


 「それもまた分からなかったけど。声だけは聞きけて私たちは満足なのよ! 糞虫!」


 予想外過ぎる内容に思わずツッコミに熱が入る。


 「どこが神回だ! 意味わかんねーぞ!」


 「ダーリンそれは違うよ」


 「そう……です」


 「お前ら……どういうことだよ?」


 「ダーリンあの回はね。とんでもなく饒舌に料理の味をナレーションしていてね。よだれが出そうなぐらいおいしそうだったよ!」


 「その……ため……ネット……では……賛否両論……ですが……味の……ナレーション……だけは……皆……大絶賛……です……とても……おいしそう……でした」


 「どうなってんだ! アニメ界!」


 クッソ超みてぇ。

 ここまで無茶苦茶だと気になるじゃねーか!


 「糞虫! 私はついにやったのよ! 当てたのよ!」


 「どうした興奮して何を当てたんだよ?」


 「赤ら顔おっさんのデスマスクよ!」


 「予想外すぎるわ! 死んでんじゃねーか! 赤ら顔おっさん!」


 「甘いわね! これは未来を見据えてよ! 公式設定で赤ら顔おっさんは後に命を落とすの! その時に死に顔を再現したのが私が当てたデスマスクなのよ!」


 「そうかよかったな」


 何といえばいいかわからず、そう声を出す俺。

 俺は個人の趣味をとやかく言う男ではない。


 「萌ちゃん前から欲しがってたもんね! おめでとう萌ちゃん!」


 「おめ……でとう……ござい……ます……萌……ちゃん」


 「ありがとう! 光ちゃん、果実ちゃん」


 「むふふ当然さ! 僕たちは轟君を共有する仲間なんだから」


 「そう……です……私たち……は……仲間……です」


 「まぁ気は済んだろ学校行こうぜ!」


 「ゲロ! 駄目よ!」


 『もうちょっとイチャイチャしたい!』


 「ふふふ、もう少し僕たちを愛ででからさ!」


 『ダーリン成分補給するのさ! 後、早く注射器に使い方覚えないと』


 「そう……です……イチャイチャ……です」


 『逃がさねーぞ! もっとお前を感じさせろ!』

ギャグ力は退化してなさげ

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