とある平日の日常
医者に特に問題なしと診察を受ける。
唯一の知り合い遥香も学校に行っていていないので、ぶらぶらと街を散策する。
平日なので、人はほぼ老人だ。
ひと休みしようと、たまたま目に入った公園へ入ると、中は幼稚園帰りらしきお母さんや子供で賑わっていた。
僕は少し離れたベンチに腰を下ろす。
一息ついたその時、母親が目を離していたのか僕の近くの木から子供が落ちていく
助けなきゃとベンチから立ち上がる
間に合うか?すこし遠い。
そんなことを思っている間に、子供を受け止める。
近いと言ってもまあまあの距離はあった。
前に自分はスポーツでもやっていたのかななどと考えながら、お礼を言う子供の頭を撫でてやる
新しいことが分かったと思いながら家へと帰宅
もう夕方だ。
備え付けのテレビを見ていると、インターホンが鳴る
いい所のタイミングで鳴るインターホンなど無視だ
(行ったか?
猛烈に始まるインターホンラッシュ
うるせぇ
「はいはいはーい!」
急いで出てみると、そこには少しむくれた遥香が立っていた
「せっかくお隣さんに晩御飯でも作ってあげようと思ったのに居留守ですか!」
「すみません...けどいるってよく分かったなぁ」
「電気ついてりゃ普通分かります!」
確かにそりゃそうだ
遥香は一人暮らしのようで、人と食べた方がいいなどと言いながら作り始めてくれた。
だが、思春期の男の子の家に女の子が入るというのはいかなるものかと思う
こちらをチラチラ見ながら、さり気なく指から炎を出しソーセージを炙る遥香
炎!?
「おぉ!!!」
「ふふん!驚きましたか?私実は、異能力持ちなんですよ!」
2018年に広まった異能力を発生させる細菌AOB
あれから三年経った今、あの頃よりも異能力は進化していた
AOBは繁殖力が低い。そのため目立った能力が現れるまで1年半もかかった。
だが、特に珍しい能力でなければ遥香のように家庭で使われるレベルだろう。
先ほどちょうどテレビで見ていたので、知識はバッチリだ
自分の能力の自慢を永遠とつづけている遥香
「痛っ!」
台所へ行ってみると、包丁を扱いながら自慢をしていたので指を切ってしまったらしい
ペロッ
「!?、ひゃぁ!!」
顔を真っ赤にし、キョドる遥香
「どうしてそういう事ができるんですか!!」
指から血が出ていたので、舐めてあげたのに大激怒だ
血は汚いと医学的な観点から攻めてくる遥香をスルーしながら少し反省
「しかし、異能力すごいな!」
「ですよね!ですよね!」
ちょろいな
「確かあなたもRH-でしたよね?何か持っていないんですか?」
他にも最近になり分かったことがある。
このAOBという細菌は、D抗体に弱い、つまりRH-の血液型にしか感染しないのだ。
RH-の人は、大体200人に1人といわれているので、僕や遥香は200人に1人の逸材という訳だ(えっへん!)
「そうだね、やってみよう。でも、どうやって発動するんだい?」
異能力は大きくわけてふたつに分かれており、
一つは身体強化系。
これは、部分強化と身体能力強化と二つに分かれており、部分強化はそこら辺にいるレベルだ。
腕相撲が強い、シュートの威力が強い!
確かにすごいが、これが能力!というとぱっとしないレベルなのだ。
もう一つは遥香のような特殊能力系。
これは部分強化よりもレアで、知り合いにいたら自慢できるレベルだ。
これはテレビで見た訳では無いが、何故か覚えていた。
「私は特殊能力系だから身体強化系のことは分からないけど、私のはこうブワーって出す感じよ!」
ドヤ顔で決めているが、多分彼女はバカなのだろう
少し手に意識を集中させてみると、手から物凄い炎がでる。
「「うわぁー!!!!」」
火災報知器は鳴るわ壁は若干焦げるわ最悪だ...
やっと落ち着いたところで、少し覚めてしまった遥香の料理を食べながら話す。
「あなたも異能力者だったんですね!私の能力より強いというのはなんか複雑です...
あなたはそんな体で実は凄いのですね…」
実は、異能力の強さは身体能力に比例しているのだ。
身体能力が高いとAOBが繁殖しやすいらしく、
AOBが増える=能力が強いということから
身体能力が高いと能力が強いのだ。
確かに先ほど公園での自分の身体能力には驚いた。
体は細いのだが、俗に言う細マッチョというわけだ
だがこんなに威力が出るだろうか?
遥香も趣味で朝ランニングをしているらしいので、そこまで低いわけでもないと思うのだが…
「しかし驚きました!
ただでさえ珍しい異能力持ち
そこからさらに珍しい特殊能力系
からの同じ能力!」
「運命感じちゃいますね!」
完全に引いてる彼女
「運命は感じませんが、すごいとは思います!」
明日も学校だからと早めに遥香が帰ったあとの部屋は、とても静かに感じた。
食器を片付けながら、そんなことを思う。
そういえば、遥香の勧めで高校へ行こうかと考えていた。
なんでも、遥香の友達に理事長の娘がいるらしいので、編入試験を受けさせてくれるよう頼んでみるとのこと
試験は基本的なことしかやらないらしく、分からないところは遥香に教えてもらおう
本当に理事長の娘とかクラスメイトでいるんだななどと考えながらも、少し学校に心躍る自分がいた。
2日に1本ペースであげていこうと考えています!
けど試験前なのでもう少し遅れるかも知れません...




