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ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
52/68

小品:趣味 ほか






□趣味


 むかしは平らかな世界を海がかこみ その果ては大きな滝になっていると考えられていたそうな……と この星の人間たちが笑って話した時代も はるかむかしに過ぎ去った いまではちゃんと平らかな世界と滝の組み合わせになっている われわれの技術で われわれ この星を買った新地球人の趣味で 




□すね


 麗しくも荒々しきこの(だい)なる宇宙を遍く統べ給う(たっと)大神(だいじん)から直々に誉れもたかき大王権を賜り並びなき偉大さのなかにも偉大であられた初代から丁度数えて千代目 栄えある大光(だいこう)の溢れ溢れて大銀河を成さしめる程であらせられます現大帝 その大なる飼熊ぱっぴいが昨夜大なる(すね)をちんちろりんに蹴られて泣いた 




□掟


 ある夜 広い河口のさなかにある三角州にたくさん星が降り 宝玉が撒かれたように輝いたことがあった しかし近隣では 夜間に舟を出してはならぬ 泳ぎ渡ろうとしてはならぬという 堅い掟が守られてきた 人々は美しく光る三角州を望みながらじりじりとして日の出を待った 水平線に赤い光がちらりと見えるとたくさんの舟が競って漕ぎ出され州に渡った しかしすでに星は州の泥中に棲む浅蜊たちによってすべて食い尽くされてしまっていた 人々は浅蜊を掘って持ちかえり煮て食べた 誰かの体が光り輝いたという云い伝えは残っていない 浅蜊はまったく採れなくなった 






            了 





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