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ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
38/68

短歌集:蛇行気分 Ⅰ 



□蛇行気分 





 白き蛇ひとすぢを見ゆ 

 ささかはのほとりで逢ひしひと

 おもふとき 





 萬華鏡つくり直して

 少年の新たな戀と

 夏はひらきぬ 





 たれひとり歌をしらざるこの巷

 けもの驅けるごと風はすぎゆく 





 *  *  * 





 曼荼羅の(そら)でなくものふえゆけど

 花かをるごと少女はゑみぬ 





 想ひびと去りけるのちの薄皮に

 異人(ことひと)棲みてただゑみてあり 





 盜癖(たうへき)をもつ少年のまどろめば

 果ての空にて(ほそ)き月消ゆ 





 *  *  * 





 墓石を巡る白蛇(はくだ)の身のごとく

 誇りかにある冬の月かも 





 爪色(つまいろ)をかざりゆきたる友の眼は

 いま世を生みし神のごとあり 





 すずろなる戀にひとしほあくがるる

 山懐(やまふところ)に陽の消ゆるとき 





 *  *  * 





 (くれなゐ)の色しめすべく生まれきて

 誇りかにあり庭隅(にはすみ)の薔薇 





 しやぼん玉ぬばたまの夜にひとつ生み

 八千(やち)繼ぎきたるいのちぞと思ふ 





 錆びつきし骨の階段のぼりきて

 さだめを告ぐるわが半身(はんしん)の火 





 *  *  * 






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