表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
26/68

OKTOBRO 2017



       草葉の露吸ふ蟲となりたし 








 (あぢ)のせぬ

 恋を遊びし

 月夜かな 





 * * * 





 肉體(にくたい)てふ

 棺揺らせよ

 荻の風 





 くちびるを

 花によせゆき

 闇香る 





 星が吠ゆ

 ひろすぎる夜の

 孤独かな 





 たれもをらぬ間に

 狗尾草(ゑのころぐさ)が星をよぶ 





 ふるへをる

 魂のある

 月夜かな 





 * * * 





 我いまだ

 在りとしらせよ

 荻の風 





 柿熟(かきじゆく)(ゆふ)

 母のむかしの便り見ぬ 





 月照らす

 森山(もりやま)のなかの

 (ほとけ)かな 





 花の名を問ふて

 吾が父眠りゆき 





 雨過ぎて

 星いづる(はま)

 独歩(どつぽ)かな 





 * * * 





 あの(その)

 ()たときもあり

 (どぶ)に蛇 





 呼び声の

 何処(いづこ)からくる

 秋夜(しうや)かな 





 すべて脱ぐ

 粗皮(あらかは)も脱ぐ

 華のなか 





 思ひ出の

 遠ざかりゆく

 熟柿じゆくしかな 





 夢ひとつ

 またも(はじ)けて

 星まばら 





 * * * 





 秋空や

 衢八衢(ちまたやちまた)

 白昼夢 





 おだやかな秋の日

 狗の舌ながし 





 にくいひとの(しぼ)んだ手

 秋の影法師(かげぼふし) 





 向かうの(その)へ行けぬ

 私にも風 





 隧道(ずいだう)()れば

 出口は(しやう)のあと 





 * * * 





 ささやけき

 思ひ(しづ)けよ

 秋の(うみ) 





 ひと(しづく)

 流星(りうせい)垂るる

 夢の果て 





 思ひ出せぬ

 夢のやうなる

 魚影かな 





 曙のなかに

 空木(うつほぎ)なほも立ち 





 何者の群れの踊りし

 海辺かな 





 * * * 





 名を知らぬ

 蟲の骸や

 秋の風 





 うごかざる

 蛇くろぐろと

 秋月夜(あきつきよ) 





 渦を巻き

 一点に消えし

 眠りかな 





 満ち足りぬ

 日日また耐へん

 秋の月 





 空無(くうむ)なる

 秋水(しうすい)()

 星()つる 





 * * * 





 琥珀色の夢に包まれゆく

 いのちかな 








        ( つづく ) 









Mi rifuzas kopiadon kaj utiligon

sen mia permeso.





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ