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ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
1/68

寶石開扉 






En la tempo dormanta,

 infanoj transformigxas

 en cxiajn vivajxojn...





     1 



 夕暮れの星のさみしさ知るまでは

 ()み駆けてあれ少女らの(むれ) 





 盜癖(たうへき)をもつ少年のまどろめば

 果ての空にて(ほそ)き月消ゆ 





 (くれない)の色しめすべく生まれきて

 誇りかにあり庭隅(にはすみ)の薔薇 





     2 





 あだしをの

 背に(くち)あてて

 眠りたし

 うぶすなの地の

 星売れし夜 





 星の池に浮かぶ

 大地といふ泡に棲み

 胸のうちには

 戀なる泡が

 ただひとつ 





     3 





 戀の流れに身をなげだして

 朝な夕なと泳ぎたし 





 風もなき夜に漂ふてきた

 誰の夢やら心やら 





     4 





 しあはせを

 忘れたままの

 椅子ひとつ 





 蛇およぐ

 凪いだ夕べの

 別れかな 





     5 





 半透明の嘆きを(いだ)

 幻燈の街を歩む

 棄てたはずの戀をさがして

 わたしはゆつくり喰はれていく

 遠くで薔薇が咲いたらしい 








     宝石開扉 了 






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