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読んでも読まなくてもどっちでもいい

脳天を叩き割れ

作者: 阿部千代

 阿部千代ちゃんですよ~。阿部千代ちゃんですよ~。阿部千代ちゃんですよ~。阿部千代ちゃんですよ~。はあ。深いため息と共に阿部千代ちゃん馳せ参上つかまつったわけですが。そうなんですよ。テンション低いんですよ。おれだってね。もう少し……いや、やめた。愚痴こぼしたってなにも始まらん。おまえらにおれの弱みを見せてたまるか金貯まらんってんだ。そう。泣きべそなんて阿部千代には似合わないんだもん。一日中だって踊ってやるぜ、ワッケンローロー、シェイキン、ベイビー、カモンカモンカモン、カムヒア、カムヒア、オーマイベイビー、ラヴィン、ユー、ユー、ユー。冴えない野郎どもは指を咥えて道あけな。今夜のダンシンクイーンは、キザでいなせな伊達男、このおれ阿部千代がさらっていくぜ。なめんなよ、ヨロシク。


 はあ。おれの底の浅さを痛感してしまって、本当に悲しいことなんだけれど。書くことないわけよ。

 別に依頼されてるわけじゃないんだから、書くことないって書くこと自体がクソださい行為だってことは重々承知の上で書くんだけど、本当に書きたいことなんてないんだよ。それでも書くんだよ、文章を。それはなぜか? おれにもわからんよ。まあ自己満足なんでしょうね。あとは文章を書かなければっていう強迫観念だね。では一体この強迫観念がどこから湧いてくるのだろうか。

 うん、いい質問だね。ぼくの経験上、こういったケースは大抵が劣等コンプレックスの一言で片がついてしまうね。実際問題、片がついていなくたって劣等コンプレックスを出されちゃうと、納得できると思わないかい。誰でも思い当たる節があるはずなんだ。だって劣等コンプレックスを抱えていない人間はほぼ存在しないからね。無駄に乱暴な言葉遣いも、微妙な喧嘩腰も、もう典型的な劣等コンプレックスだね。これは近代から現代において、特に先進国の労働者層に多く見られる傾向だと言える。まあ口から出任せだけどね。これを読んでいる人が本気で捉えないで欲しいと心から願ってやまないよ。


 さてさて。もうあれだね。おまえらが大好きなポイントの話をしちゃおうかな。おれはあんまりこういうこと書きたくないんだよ。下世話じゃん。下品じゃん。おれって育ちは悪いのに、品だけはすこぶるつきで良いことで有名なんだよ。でも無い袖は振れないので。仕方ないと思って諦めてくれ。

 ここ小説家になろうの中だけで通用するステータスであるポイント。なんかいつの間にか星5つが満点で、星1つが2ポイントになってるけど、前は確か違ったよな。5点満点の項目がふたつあって1項目に1点ずつ入れられたと記憶してるんだが、さてはおまえら、また運営にブーブー文句言ったな。おまえらって本当さ……。まあおれはどっちでもいいから気にしないけどね。運営もラクじゃないっすねと言うだけに留めておきます。


 実際の話、そんなことは本当にどうでもいいんだ。おれはね、最近人の文章にポイントをよく入れるようにしたのよ。つうかね、おれ自身がポイントに興味ないから、誰かの文章を読んでポイントを入れるって選択肢があまり浮かんでこなかったわけですよ。

 でも先日、おれは気紛れでポイントを取りにいったの。能動的に。もうストレートにおまえのポイントをよこせって文章を書いたんだけど、結局くれたのは5人だけだったね。ポイントくれた人、その節はどうもありがとう。阿部ちゃん嬉しかったですよ。これ読んでるかわからないけど一応ね。礼儀だから。

 で、その時に思ったのよ。なんだよ、こいつらしけてやがんな、ってさ。別にてめえの懐が痛むわけじゃないんだから景気よくポイント放り込むくらいのことしてくれたっていいじゃねえかよ。男一匹阿部ちゃんが恥を忍んで頼んでるんだぞ? けちけちしてんじゃねえよ渋ちんどもが。いい死に方しねえぞ。って感じでね。心の中でブツブツ毒づいてたんだけど、はっと気づきましたわたし。わたし気づいてしまったんです。まさに気づきでした。いま振り返ってみてもあれは気づき以外のなにものでもないと断言できますね。

 つまりですよ、皆さん。阿部ちゃんこそが人の書いた文章を読んでもポイントを入れない渋ちんだったって結論になってしまったわけ。そりゃあ皆さん渋りますわね。いやおれだったら入れるけどさ、文章が面白ければね。ポイントよこせって書いてある文章、面白いじゃん。あの~もしよろしければポイントを……頂ければですね、今後の励みになりますですぅ……。なんてのより、からっとしていてよっぽど良くない?

 でもおまえらって違うよね? 人がなにかを得ることを自分の損と捉えてしまうさもしい連中でしょ? 公務員の給料が高いとかさ、国会議員の給料を下げろとかさ、生活保護受給者がパチンコやるなどけしからんとか言ってしまう連中だろ? 別に誰か個人をくさしてるわけじゃないからね。おれの頭の中にいる、おまえらっていう概念に語りかけてるから。そこのところは了承ください。


 まあそういうわけで。阿部ちゃんが、ポイントよこせこの野郎、なんてカツアゲじみた文章を書いてしまった手前、その本人が人様の文章を素通りじゃあ筋が通りませんやね。だからこの先少しでも、おっこの人は、と思わせてくれた文章には全ポイントぶちこみますのでよろしくね。

 ただおれは純文学とエッセイとその他ジャンルしか読まないので、そこはごめんなさい。はっきり言ってこれ以外のジャンルはノイズが多すぎてとてもじゃないけど読む気になれない。ドンキの圧迫陳列みたいなさ、ああいう雰囲気嫌いなのよ阿部ちゃんは。本当にごめんね。

 こんなこと書かなくていいのかもしれないけど、余計なことかもしれないけど、一応書いておく。

 おれのポイント入れるか入れないかって基準だけど、ああこの人って文章を書くのが好きなんだな、って感じた人には内容とか関係なしに入れるね。好きだからそういう人。

 逆にこいつ自己愛強すぎだろってやつには、どんなに文章上手くったって入れない。だせえって思うから。まあ大抵文章下手だけどねそういうやつ。あとうさんくさいセールスマンみたいなやつが書いた文章ね。ポイント取るにはどうこうとか、宣伝がどうこうとか言ってるやつ。こういう連中にも入れない、絶対に。そういうやつらが嫌いだから。そういうやつの文章を読むのは好きなんだけどね。なんでだろうね。

 そんな感じかな。


 ちなみに今日の阿部ちゃんの文章にもおれならポイント入れないね。主張強すぎてうるせえから。気にくわないね。今日はひどいぞ阿部ちゃん。こんな文章を書くのは今回限りにしてくれよな。ったく、なんでおれが落ち込まなきゃいけないんだよ。「おまえら」のせいだぞ、コラッ。

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